続・松戸市事業仕分けを傍聴する

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きのうの続き。「すぐやる課」以外の仕分けも一部だが傍聴したので記録しておく。

1.敬老祝金支給事業 結論は「不要」
88歳、100歳以上の市民に1万円のお祝い金を出すのだが、
「振り込みで支給することは本当にお年寄りを敬うことになるのか。」
「お金を出すことだけが目的化していないか。」「長寿をされた方の記録を残すなり別の事業が出来ないのか。」
「これとは別に3000万の活動補助金制度がある。ならばお祝い金より子供とお年寄りのふれあいを推進すべき。」
「最初はおこづかいから始まり、平成9年から支給対象を狭めている。将来的に予算が耐えきれない時はさらに不公平が起きると思う。」

2.高齢者ふれあい一番風呂支援事業補助金 結論は「不要」
松戸市公衆浴場組合に加盟している銭湯が自主的にやっている事業を支援する制度。
毎月1.6.16.26日の午後2時または3時〜6時まで。
420円を200円に値下げ。
「成果実績は評価に値しない(市はこれまで統計を出していなかった)。」
「個別の浴場に出すべきなのに、どうして組合に出すのかがよくわからない。」
「ひきこもりがちな高齢者を地域で見守るためという理念は良いが、お年寄りだけ銭湯に呼ぶのではなく
 若者にも来てもらわなければ意味はないと思う。」
「この政策だけで自己完結してはいけない。」


3.民間保育所関係事業(統合保育費補助金・統合保育室モデル事業) 
  結論は「現状どおり」
児童福祉法における「保育にかける要件」である就労等の理由がないが、
障がいのある子供をもつ保護者を対象に統合保育室を設置してその運営を補助する。
「10年やって、いまだに1か所で対象児童が2〜4人とは広がりがなさすぎる。」
「なぜ補助金は定額制(720万円)なのか。1人あたりいくらにした方が良いのでは?」
(市は待機児童の解消を優先するためと弁明))
「今のままでは施設の持ち出しが多くなるだけ。積極的に乗り出すインセンティブが足りないからではないのか?」
「入れなかった児童は発達センターに通所というのなら統合保育室との交流をやるべきなのに
 それがないのはおかしい。(市の補足説明に対して)」
「大きな壁があると思うが今後も実施を続けてほしい。」

4.遺児手当給付事業 結論は「要改善」
「特定の手当であることに問題がある。」
「子どもたちの育成が目的であるならば、様々な理由で遺児になったことを考えても
 もっと手当のやり方を見直したら良いのでは。(制度設計)」
(後半のみ傍聴)

5.障害者手当等給付事業(難病者援護費) 結論は「要改善」
「世界には130の難病があって国が指定しているのは60。市はさらに5つ加えているが
 これはなぜか。」これに対して市はまったく説明にならないことばかり言っていたので、
「(国と市の制度の重複化で)経済的な負担に関してよくわからないし、市町村格差の問題がある。」
「難病研究の補助とかができないかどうか国と県に働き掛けてはどうか。」
「本当は市が指定している疾患を含めて国が一律でやること。
 市は本当に困っている人を速やかに救うための制度設計の見直しを。」
(所得制限があり、前年の所得税課税年額が78000円以下の人が対象。
 入院(1か月20日以上)療養で月12000円、通院で月5000円、生活保護受給者は月3000円)

6.障害者移動支援事業(心身障害者自動車燃料援護費) 結論は「要改善」
身体障がい者手帳の交付を受けている人とその家族が対象で
ガソリン車は月20リットル、軽・ディーゼル車は月15リットル分の給油券を年1回支給。
「本人に支給制限がなくて家族は当該年度の市民税所得割額15万円未満なんて
 市民の理解が得られるとは思えない。障害者手当のようにいかないのか?」
「平成20年に助成量を変更したが、利用する側の声は?」
市の答え「不足という声は特に聞いていない。」
「市内は公共交通機関が充実している。やる意味があるのか。」
「市川・船橋では実施していないのだが?」市は「今後開始すると聞いている。」
「外出・社会参加を助長するためとのことだが、利用時のアンケートでどの機会に使っているのか聞いたことがあるのか?」
市は「通院・買い物が主だとのことです。」
「もっと社会参加を助長させて自立支援が図れるような制度の改善をすべきだ。」


(5と6に限り手話通訳と口述筆記が身障者側の要望で付けられた。)
7.21世紀の森と広場維持管理業務(業務委託)
結論は「不要」(不要2要改善2現状どおり1でコーディネーターが最終判断)
「駐車場はともかく、無料の公園にゲート業務の専任をつける必要性が理解できない。」
(後半のみ傍聴)

8.地域医療計画推進事業(電子医療情報ネットワークシステム管理委託業務・患者情報ICカード発行)
結論は「要改善」

(ご存じでしたか?当日渡された資料より)

「医師会の間でも温度差があるのではないか。サーバー敷設について改善をすべきでは?」
「国のモデル事業として行っているが、国と県とのネットワークが繋がるのなら
 松戸のやり方をもっと送り込んで発展させてほしい。」

しかしこれだけのことをやってもあくまでも「参考材料」。
自助努力のできない行政の助けが必要としている人々のために
財政と福祉の前向きな改革ができるかどうかは今後の市政にかかっている。
ただの「政治ショー」に終わるのでは「骨折り損のくたびれ儲け」でしょうに。ねぇ。
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