笑顔でいられること

昔から鏡で自分の顔を見るのが苦手だった。
もともと顔の形がイマイチなうえに、笑った顔が思うようにできないことにコンプレックスを感じていたからだ。
もちろんお笑い番組を見て大笑いすることは何度もあった。
でもいつも笑顔をみせることがうまくいかないのだ。
別に顔の筋肉に力を入れて笑顔を作らなくてもいいのはわかっている。
ただ私の場合は普通にしていると、何だか近寄りがたい表情になっているのではないかといった不安がずっとつきまとっていた。
最近こんなことがあった。
ときどきバスに乗った時、バックミラーに映る自分の顔を見てみる。
ちょっと暗い顔かな、いや普通の顔になっているかなとふと確かめてみることがある。
いまの自分の顔が他の人にどう見られているかと思うときがある。
どうしてそうなったのか考えてみたら、思い当たることは一つだった。
うつ病の治療を続けるなかで、自分の顔のことなど考えなかった以前とは何かが変わってきたような気がしたからである。
あのころ(約1年前)は表情も身なりも考える心の余裕がなかった。
そしてコンプレックスが重く内にこもっていたような気がした。
ボランティア活動などでさまざまな人と出会うなかで、
もっと肩の力を抜けば、自然にさりげなく笑顔ができるものだなあと実感した。
まだ時間はかかるけど、鏡で自分の顔を見ても
ありのままの自分を受け止められるようにしていきたい。
大丈夫。笑うことはそんなにエネルギーを使わなくてもいいはずだから。