「病は撮らず」と台風15号と

このブログを書いている9月8日午前3時半現在。

台風15号が関東地方を直撃し、

家にいてもゴウゴウとした暴風と雨の音が聞こえる。

気象予報を見ると、朝のうちは外に出られない状況で

接骨院に行くのは午後になるかもしれない。

それだけ物凄い突風に遭遇する確率が

午前中に高くなっている。

台風の中心はいま神奈川県の横須賀付近。

まだまだ警戒が必要だ。

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きのうの早朝、テレビ朝日テレメンタリーを見た。

「病は撮らず」(メーテレ制作)。

カメラマンの大西暢夫さんが全国の精神科病棟を訪ねて

患者さんの風景を写真に撮る姿を追いかけているのだが、

大西さんは訪ねた先で二日間、患者たちと接して語らい

リラックスした表情を被写体にすることにしている。

精神科に対する誤解や偏見をなくすには

治療や隔離によって苦しむ姿よりも

いま生きていることに安心感がある患者の姿を

知ってもらうことが大事だと

精神科看護専門誌のグラビア撮影の仕事を続けて

わかったからである。

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(患者と語らいの時を持つ大西さん)

番組では大西さんがアール・ブリュットの作品を撮影している

風景も紹介している。

撮影で全国の患者たちと会うなかで

創作をしている人たちを知り、それらの作品を発掘して

情報を発信するようになったのだ。

日本とタイの交流展示会では

多くの人々が訪ねてアール・ブリュットの素晴らしさ

に触れる機会となった。

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最近になって

精神科病棟は世間から隔絶する形から

開かれた形へと改築して、

その治療のあり方も大きく変わりつつある。

長年にわたって入院を余儀なくされた人々が

生きててよかったと実感すること。

それが第一であると

すべての当事者が共有すること。

それを大西さんは温かく見守っている。

この存在はとても救われると思う。

番組の最後では長い治療を終えて

社会復帰を果たした元患者の写真を撮影するシーン。

アナログによる現像でポートレート写真に残す。

「笑顔になったその瞬間を残している。

 デジタルだと連写してその中の一番いいのを

 選んじゃうでしょう。

 そういうやり方は取りたくない。」

写真を通じて大西さんは患者さん達を会話を続ける。

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