治すのではなく「共生」すること

「こころの医療 宅配便」と「うつは薬では治らない」を読んで改めて思ったこと。
それは病気は治すのではなく「共生」するという選択があることだった。
なおらない病を抱えて、苦しい思いを送る毎日から逃げ出したくなることがある。
病気ではなくこれは自分の性格の問題で、生きることをあきらめたくなることがある。
それでも薬とカウンセリング、そして外の刺激に無理をしない範囲で触れ続けることで
少しづつだが「最悪の状態」から「少し良くなった状態」になってきた。
そこでまたこれからのことを考えてみる。
「生きることをあきらめないためにはどうすればいいのだろうか。」
こころの病はガンなど体の各器官に直接襲いかかる難病とは違うものがある。
自覚症状も他覚症状もはっきりしないものばかりで、どんな形で自分の状態を知ってもらえばいいかがわからなくなることがある。
でも「昨日はこうだったが、今日は少しは良くなったかな」と記録しておけば
それだけで「生きること」への自信がつくかなと思えるかもしれない。
いつうつ状態に返ってしまうかもしれない不安と恐怖はある。
社会復帰はまだいばらの道になるだろう。
でも治すことを選択して途方のない道を歩むよりも、
「1年前はどん底だったけれど、いまはこれだけのことが出来る。」ことの積み重ねを大切にしたほうが、
自分自身を良い方向に変えられるかもしれないと感じている。
うつ病と長くつきあう覚悟を決める。それで共生することの挑戦を始めればいい。
最初からすべて成功するとは限らないのだから、やってみたことへの価値を大切にすれば
そのうち自分なりの生き方をカスタマイズすることが出来る。そう思うことにした。