初めてのオペラに感動! こんにゃく座公演「森は生きている」

いい作品、いい芝居に恵まれて良かった。

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先月の21日、世田谷パブリックシアター

オペラシアターこんにゃく座創立50周年記念公演

「森は生きている」。

自由な風の歌合唱団の紹介で見に行った。

この合唱団を率いた作曲家・林光氏の台本・作曲だからだ。

ロシアの作家サムイル・マルシャークの戯曲を

新演出・オーケストラ版にしたこともあって

森はツンドラをイメージして

冬から始まり冬に終わる物語になっているが、

なんと「大晦日にすべての季節が一つになる」という

言い伝えがある。そこが大きな展開になっている。

 

1月から12月まできょうだい同士で

年の終わりにねぎらいと慰安を兼ねて

お祭りが行われる。

しかし、その林を含めた土地を支配する

女王のわがままにきょうだい達が巻き込まれる。

「1年のはじまりにマツユキ草を飾りたいの」

それを見つけた人にはかご一杯の金貨を授けると。

マツユキ草は4月に咲く花。

季節を捻じ曲げることは出来るわけがない。

しかし、いじわるなおっかさんと姉に無理矢理摘んでこいといわれた

「むすめ」は吹雪で凍え死ぬ。

それを助けたのがあのきょうだい達。

そして「1時間だけ」季節を変えて

むすめにマツユキ草を与えた。

しかしおっかさんと姉に奪われて

女王にそれが渡された。

しかしまたそこでわがままが

その森に連れていって、自分で摘みたいと。

おっかさんと姉は命乞いをして

すべてをむすめに擦り付けた。

森についたがマツユキ草などあるわけがない。

そこでむすめに聞き出そうとするが

約束があるから言わない。

女王は姉がはめていた指輪を地面に放り投げる。

そしてむすめは「4月のきょうだい」に言われた

困ったときに使うおまじないの言葉を。

それはまさに

天空の城ラピュタ」の

バルス!」と同じ。

女王とその取り巻きに

なぜ季節があるのか。

どうして、森は生きているのかを

知らしめるためのことだった。

 

会場はマスク着用、消毒液完備で

退場の時は規制をして密をつくらないようにした。

それもあってか客席は

定員の8割強も入った。

私はお金をケチって3階席を選んだが

1階席はたくさんのお客が、

決して制限をしなかった。

ほんとうに良かったと思う。

やはり多くの観客の期待に応えて

お芝居をすることが

互いの心身のためになるだろう。

緊急事態宣言で窮屈な毎日を

どうにかするには

良質な文化や芸術が必要なのだ。

大変な中でも何とかしよう。

そこから何かを抜け出せることが見つかるはずだと。

休憩をはさんで2時間半、

すべてが終わった時は2度に渡るカーテンコール。

気が付けばあっという間だった。

楽しくはげしく、そしてやさしく、

感動の余韻がいまでも残った。

 

ほんとうはアンケートに書くべきことを

いまブログに書いている。

これからは地方公演を行われる。

こんにゃく座のみなさん、

本当の返事が遅れてごめんなさい!

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オペラシアターこんにゃく座 (konnyakuza.com)