今年、実に記憶の残る様々な著名人の
お悔やみのニュースを見ることが多いとは
想像が出来なかった。
きのう、落語家の川柳川柳(かわやなぎ・せんりゅう)さんの訃報を見た。
90歳。大往生に等しい。
落語家・川柳川柳さん死去 90歳 「ガーコン」で異彩放つ (msn.com)
私は川柳さんといえば
テレビで一度だけ見た「ガーコン」と
同じ三遊亭圓生の弟子だった
圓丈さんの告発書「御乱心!」のことを
思い出す。
『御乱心―落語協会分裂と、円生とその弟子たち』(三遊亭円丈)の感想(18レビュー) - ブクログ (booklog.jp)
1986年刊 三遊亭円丈著『御乱心―落語協会分裂と、円生とその弟子たち』に見る「似た光景」 - 希土色の刻 (hatenablog.com)
もともと圓生一門だった川柳さん(当時・さん生)は
酒でしくじりを重ねているのと
落語協会の「真打ち昇進試験」から始まる分裂騒動などで
しかし、その落語は圓丈と同じ
新作といってもいい独創的な笑いの世界が創造されていた。
それが自分の愛好するジャズなどを洗濯板片手に
まるで手押しの脱穀機を操作するかのように演じた
「ガーコン」だったのだ。
しかしそれを寄席で見ようとは思わなかった。
面白かったけど、それ以上までには至らなかった。
まだ高校生だった頃だと思う。
その後に高田文夫さんが編集長を務める
「養女になりたい!」というインタビュー企画で
川柳さんが登場。写真グラビアでは
確かバンジョー片手にデキシージャズのことを
語っていたような気がした。
いまではこの誌が残っていないのが残念だが
落語にはこんなやり方もありなんだなと
その斬新さに関心を持ったことがあった。
しかし、そのまま
深入りできなかったことは
なんとも言い難い焦燥感が残った。
ご冥福をお祈り申し上げます。