生命の灯ふたたび

今日まで松戸市文化ホールで開催されている、
「生命の灯ふたたび〜脳卒中後の重い障害を越えて創った作品展〜」を見てきた。

脳卒中脳梗塞になった時に、失われた機能を回復または補強するためにリハビリテーションが重要で、
中でも失語症や手の障害などで、他人や身内とのコミュニケーションが出来ないことも多い。
そこで言語療法と併せて、絵を描いたり書道をしたり、俳句を詠んだりすることで
リハビリ以上に、生きるための希望と自分のなかにあった輝きを取り戻すために
この作品展が行われているとのことだった。

出品者の殆どは40代以上で脳梗塞などを発症している人だったが、
中には生まれつき多動性障害で、言語訓練を続けながら絵を描いている30代の人なども出品していた。

最初はみんな字をかくのでさえも苦しかった。思うどおりにはいかず、うつ状態になる人もいた。
前向きに物事が考えられないことから、機能回復が不可能だと宣告された人も出品者のエピソードの中にあった。
しかし、1年2年と訓練を重ねるごとに絵も描けるようになり、大きな作品に挑戦できるようになり、
言語などの機能も回復するようになって性格に明るさを取り戻し、
友の会(若葉の会)の活動にも積極的に参加するようになった人もいた。

この写真の出品者は、今年までに亡くなられた方による「思い出の作品たち」なのだが、
ひじや手首を支えてもらいながら、迫力のある書を書き残した人。
脳梗塞のうえにガンを患い、それでも1つの作品を最後まで描き終えて亡くなった人の絵画には、
強い生命力の躍動感を感じた。
生きる力を戻すための努力、それを支える周囲の熱意。
とても元気づけられた。
なお右手の機能がマヒしても、左手で字や絵を書けるというやり方もあり
それが脳機能のダメージが大きくならないように防げるということも良くわかった。
8月28日には松戸市女性会館で、脳卒中と能のリハビリに関する
お話会があるとのこと。
主催 若葉の会・東葛失語症友の会
ミカタ言語デイサービス
http://www.geocities.jp/kaigomikata/index.html