引き出しの中のラブレター

以前ブログでも書いたが、ラジオを見直す動きが少しずつ動いているのはいいことだ。
日曜日に見てきた「引き出しの中のラブレター」(2009年・日本)もラジオ番組をテーマにした映画だった。
常盤貴子演じる主人公であるラジオ(J・WAVEでしたね)DJが、「おじいちゃんが笑わせる方法を教えてください。」
と函館の高校生(林遣都)からの手紙を受け取ったことから物語がはじまる。
どんな方法を使っても笑わせられなかったおじいちゃんにはなにがあったのか。
家族であっても伝えられない本当の思いとは何だったのか。
そこで自分がこれまで生きてきた道、ラジオのDJとしてできることを考え、行きついたことが
「引き出しの中のラブレター」という番組で、手紙をもらうこと。
この映画は函館の高校生一家だけではなくて、単身赴任のタクシードライバーフットボールアワーの岩尾が好演!)や、
シングルマザーになりかけた女性(オセロの中島知子)と大病院の跡取りをやめた青年(竹財輝之助)、
一度は年下の恋人をふった主人公の友人(本上まなみ)の話などがオムニバスの形で物語にかかわっていて
ラジオはこんな所でも多くの人に聞かれているといったことのリアル感をだしている。
家族に対して面と向かい合って言えないことをラジオを通じて聴いてもらうこと。
そしてお互いの気持ちがわかりあえる手助けをする。
ラジオのもつ温かみを大切にして多くの人の役に立っている。
こんなハートウォ―ミングな結末でよかったなと感じた。

世の中もラジオ局も、まだあきらめることはないんだと感じた。

(映画会が行われた市民会館の玄関にて)