松戸アートラインプロジェクト2010終わる(8)

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シネマサンシャインのあるビルから、さらに根本交差点に近い
アクシス根本というビルの1階では
「図書館」(代本坂・中島佑太×石幡愛のユニット)
本当に小さな図書館があった。

ここでも本を貸してくれる人を募集して、
たくさんのジャンルの本を並べていた。

貸出カードがあった。
ここにメッセージを書くことができる。
その声で図書館通信を出していたのだそうだ。
単なる芸術作品を越えて
街の新しいグランドデザインを提案しているわけだ。
たしかにこんな貸本屋があれば、毎日でも行きたくなってしまう。
その道路をはさんで反対側の津田ビル3階では、
レーザーを使った作品、
「KYO−ZO[響像]」(津田翔平)があった。

まっくらな空間を手すりを頼りに前へ進むと、
突然赤い光の線が目の前に飛び出した。
そして赤い光線が次々と四角や三角など、
立体的な変化を続けて、思わず度肝を抜いてしまった。
狭い空間がこの光の変化だけで宇宙のような広さを感じてしまった。
このビルを出て、再びダイエーを抜けて
大通りの手前にある松戸伸和ビルでは、2つの作品があった。
まず4階の「光のピクニック」(小原典子)

この写真と同じように、黒い幕で覆われた部屋で輝いていたのは
光の葉っぱだった。床には布団のようなものが敷かれていて
落ち葉で敷き詰められた地べたに座っているようなイメージに
包まれた。葉っぱの色は淡い黄色と緑と白に微妙に変わり続けるところが良かった。
そして5階へ行く途中に葉っぱのオブジェがまた出てきた。

「space in the leaf」(村上鉄兵)
秋の葉の色を思わせる作品だ。

屋上の一室に作品がいっぱいに展示されていた。

この部屋の作品を見終えたあとに、
屋上から街の風景を見ると、
去りゆく年のちょっとした賑いと、いつもは見ることのない
1つの素顔を見たような気がした。その景色に
あの作品が綺麗に重なっていた。(つづく)

小原典子個展「光の庭」
1月18日から2月6日まで「gallery COEXIST」(東京・台東区台東)で開催。
http://www.coexist-art.com

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