「日本沈没」をはじめてドラマと映画で見たぞ!

今週のお題「SFといえば」だが

なんといってもCS放送の日本映画専門チャンネル

先月19日に1日まるごと「日本沈没」を

連続テレビドラマ全話(当時のTBS系・1974年)と

映画(同じく東宝・1973年)を一挙放送したのを

半分ほど見たときの衝撃を忘れないうちに書く。

小松左京が1973年に小説で発表して

ベストセラーになって日本中を驚かせたという話は

知っていた。しかし

私が生まれて間もないころの話だし

2006年に映画化されたり

そのあとにTBSでリバイバルでドラマ化されても

あまり触手が湧かなかった。

大規模な自然災害が立て続けに起きたから

空想といえどもフィクションは現実を超えられないと

思ったからだった。

しかし最初に映像化されたドラマ(23話から)と映画を見て

その思い込みは間違いだと気が付いた。

ありえない列島沈没の

「ありうる可能性」について科学的な監修がしっかりしているからか

主人公の小野田俊夫(テレビでは村野武憲、映画は藤岡弘)の

D計画の参画から全国民の脱出への奮闘そして

恋人の阿部玲子(テレビでは由美かおる、映画ではいしだあゆみ)との

永遠の別れかそれとも無事に脱出かの絶妙な物語の構成には

久しぶりに最後まで映像からくぎづけになった。

最初からハッピーエンドを想定せず

かといって絶望だらけで悲惨さばかりを見せつけられるようなこともなく

本当の結末は見る人の想像に任せるという内容は

おそらくいまのテレビや映画では出来ないと感じた。

もっともリアリティにおいては

やっぱりテレビ版のほうが映画よりいいかなと私は思う。

「これまで日本民族は外でなにかあっても

 日本列島という帰れる場所があった。

 しかしこれからは違う。

 帰れる場所を失った以上、脱出して移住した

 それぞれの場所で生き抜くしかないのだ。」

田所博士(テレビでも映画でも小林桂樹が好演!)

のこのセリフはなぜか

グローバル化した世界でもがき苦しむ

いまの日本人にとっての強烈なメッセージになっているのだ。

ただ、リバイバルされたのは

このセリフがあったかは見ていないのでわからない。

この点はごめんなさい!

そしてテレビ版の主題歌

五木ひろしの「明日の愛」はとても良かった。

映画版にはなかったから。youtubeでも聞けるので

演歌好きでもそうでない人もおすすめです。

 

 

www.youtube.com