熊本の「あさり」産地偽装の真相とは

TBSテレビの「報道特集」が火付け役になったことで

熊本県産の「あさり」の産地偽装を巡る騒動は

県だけでなく農水省まで動き始めた。

まさにお灸をすえようというわけだ。

f:id:shiraike:20220203235458j:plain

節分の日の東京新聞特報面。

農水省が全国で「熊本産」として出回っている

「あさり」のサンプル31点をDNA分析したところ、

97%に当たる30点で「外国産」混入の可能性が高いと判断された。

すなわち中国・韓国から輸入してそれを沿岸にばらまいた上で

畜養してもゴマカシがきかなくなる上に

まったくそれをやらずに出荷しても

今後は必ず足がつくことになるのだ。

www.asahi.com

この原因はあさりの漁獲量が近年どこでも

大幅に減少していることにあるようで

今回以前に、

2004~05年に北朝鮮産のあさりが熊本産に偽装されたり

2012~13年には千葉県の水産業者が

中国、韓国などから輸入されたあさりを

国内産に偽装して出荷したのが発覚したケースがあるそうだ。

牛肉のようにトレーサビリティ(個別番号をつける)ができないことから、

完全に偽装を防ぐことは貝類は難しい、

そこで漁獲量を増やすために

「産地ごとに県や漁協が協力して監視を強め、

 国は不漁の原因を研究して漁場の環境改善に

 取り組むべきだ。

 あさりを海洋資源と位置づけ、

 地道な活動を続けていくしかない。」

食品表示に詳しい消費者問題研究所の

 垣田達哉代表・記事中のコメントより抜粋。)

これまで潮干狩りに行けば

あさりが獲れるのは当たり前だと信じられていた。

しかしもうそんな時代ではなくなったのだ。

庶民の味方だったあさりも

資源として枯渇していることを

消費者である私たちもしっかりと認めなければ

まだまだ産地偽装をなくすことが出来ないことを

覚えておこう。

shiraike.hatenablog.com