日米開戦80年「でなんで始まったわけ?」

きのうは真珠湾攻撃をもって

日本がアメリカに宣戦布告をしたという

「開戦の日」というわけだが、

実はなぜこの日が開戦になったのか、

そこまでのプロセスというのを知らない日本人が

多いのではないでしょうか?

アメリカ人もそうらしいが)

 

一応知られている事柄としては

①昭和に元号が変わってすぐに

 経済大恐慌が起こった。

②その状況を打開すべく

 満州(いまの中国東北部)に

 経済的かつ軍事的進出を計り

 かいらい(傀儡)国家「満州国」をつくった。

国際連盟リットン調査団

 この不法性を訴えたことで

 日本は脱退する。

④その後、ABCD(欧米4か国)包囲網が

 中国大陸部に敷かれたことで

 ベトナム・マレーシア・ビルマインドネシアなど

 南進(これも軍事・経済の両面)を行う。

⑤南進もアメリカなどの反発を招いたことから

 当時の近衛文麿内閣は直接交渉に基づく解決策を考えるも

 ハルノートを突き付けられたことで

 もはや開戦やむなしに至った。

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とここまで書いてみたが、

なにしろ私も中・高・大学で学んだ歴史の知識なので

その真相については

抜け落ちている所もあり、

だから「日本は仕方のない戦争をやらされた」とか

昭和天皇に戦争責任はない」とか

根拠の薄い言説がずいぶん拡散されているようだ。

しかし、当時の政府もなんとか戦争をさせないための

努力をしたのも事実だ。だが

結果的にはハルノートに関して

拒否を明確にして宣戦布告を出す前に

真珠湾攻撃が行われアメリカ側からすれば

奇襲は許せないということになったわけだ。

もっとも、無謀な戦争を巻き起こす

「わな」をアメリカなどの連合国(イギリス・フランス・中国など)

が日本に嵌めたかといえば

そうではないと私は思う。

なぜなら、

ドイツ・イタリアなどの枢軸国と三国同盟を結び

ソ連(現・ロシア連邦)と中立条約を結んだことで

結果的に連合国と一戦を交えるプロセスを

当時の日本が選択したことは

戦略的なミスだと考えるからだ。

さらに当時の陸海軍は自らが成しえた

中国大陸(満州国含む)での戦果を捨てることの屈辱は

なんとしても避けたいをいう考えを貫いたことで、

大東亜共栄圏構想」を自らの手で破滅に追い込んだことも

日本史から消すことができない重大な事実として

これからも残る。

それには全くの「ウソ」がないからだ。

「ニッポン」がなぜ戦争を起こしたのかを

あいまいにしてもう80年になっている。

「欧米が悪い」「中国が悪い」ではない、

自分たちの戦略のあり方に原因があるはずなのに、

これが顧みられないまま

日本の歴史が変質し続けて、

かって鬼畜米英とか言ってたのを

いまでは日米同盟が当たり前だと言ってる、

この現実を見ても

独立国家としての歴史がなさすぎるから、

戦争への反省と総括から

平和国家として未来を歩むという

決意がなくなっているのだ。

もう誰もが分かっているはずだ。

これが許せないのなら、

自分たちが起こした蛮行を自分の都合よく

解釈しないで、本質的な研究と分析を

これからも近現代史のなかで続けるべきだ。

根拠が捻じ曲げられた結論を独り歩きさせれば、

80年前の12月8日に起こったことが

また日本で起きても不思議ではないのだから。

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