続・福井のハナコさんはテレビNG!

「――「ハナコ」にもう一度会いたい!――

 「ハナコ」というのは、『明日のハナコ』という劇の主人公の名前です。

 この劇は今年9月の福井県高校演劇祭で、福井農林高校演劇部によって上演されましたが、その後、映像を残すことも、脚本を読むことも禁止され、マボロシの舞台にされてしまいました。

 いったいなぜ、『ハナコ』は禁止されたのでしょうか。」

10月8日に福井県高校演劇顧問会議は

この劇について、

「・福井農林高校の劇だけはケーブルテレビでは放映しない。

 ・DVDはつくらず、記録映像を閲覧させない。

 ・脚本集はすべて回収する。」

の決定を採決なしで決定した。

しかもスクールロイヤー(顧問弁護士)の意見もつけられた。

それによると、

「・劇中における反原発の主張は、表現の自由が保障されるので問題ではない。

 ・人権尊重の立場から、表現の自由は制限されることがある。

 ・劇中使用された「かたわ」という差別用語は、使用するだけで駄目である。」

これに対し、『明日のハナコ』実行委員会は

福井県内の別の弁護士に聞いたら

「・その単語を使用したからすなわち違法であるという判断は、

  法律家としてあり得ない。

  そのような見解を述べる法律家はいない。

  まして、スクールロイヤーは良識ある人物が選ばれているので

  そのような判断をしたとは考えられない。

  ・問題となる差別用語だが、

   もし、この劇が前敦賀市長と同じ立場に立って

   障碍者を差別したのであれば問題だが、

   反原発の立場から批判的にこの言葉を述べている以上、

   そこに差別意識はなく、よって問題ではない。

  ・前敦賀市長は公人であるから、

   特定の個人を非難したという批判も当たらない。

   当然、遺族からの名誉棄損などということも起こりえない。」

すなわち、この劇における差別用語

長年にわたっていわれなき差別を受けた人々に放たれたものではないことを

わかっているのにもかかわらず、

まるで劇中の前敦賀市長を擁護するために

「かたわ」を「アウト」にするのはおかしいということで

まして市長を務めた人物は公人だから

劇の場においてもあらゆる批判を受けてしかるべしというわけだ。

 

「上演した生徒たちは、『いわれなき批判がくるかもしれない』

 と聞かされて、不安な面持ちになりました。

 けれども、そのあと、

 それでも放映してほしいと言いました。

 悔しい、と泣いていました。

 自分たちが稽古してきた劇が放送してもらえないのは悔しいと。」

 

いま、実行委員会は全国ツアーを行うべく

多くのサポートを求めてネット署名活動を継続している。

脱原発」をタブーにしないためにも

この広がりが大きくなるように

みんなにもっと知って欲しい。

(この項おわり)

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