続・福島第一原発事故「おすいせん」2年後に海洋放出だってよ

きのうのブログでは福島第一原発事故の汚染水について

ほかにないならやればいいでしょうと書いたが

当然ながら反対する側の意見や

根拠ある理由に基づいた「対案」が

webやSNSでたくさん出ている。

しかしテレビやラジオ、新聞などは

その言説をまったく取り上げようとしない。

政府の言ったことが一番正しいと思い込ませるやり方は

アンフェアなのだがそれが当たり前のようになっている。

だから私もヤケクソ同然で書いた。

もちろん福島沖の魚を国が高く買ってくれるわけがない。

それも承知の上で。

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きのうの東京新聞こちら特報部

なんと除去が困難とされている放射性物質トリチウムについて

韓国やカナダは既存の原発で実用化されている除去技術があり

ロシアでは2016年国営企業ロスアトムが汚染水から

蒸留と電気分離を組み合わせて水を濃縮・分離させて

500分の1まで量を減らす実験に成功。

それだけではない。

 

なんと養殖マグロをやってのけた近畿大学

2018年6月にアルミニウムの粉末を固めて作ったフィルターで

60度に温度を調節させてろ過させることで

トリチウムが含まれる水とそうでない水を分離させるという

実験に成功した。

そこで東京電力(東電)に実用化に向けて第一原発で実験ができないかと

申し入れたが、「全て除去できないと・・・」「予算が出ないかも・・・」と

断られたという。

海外の研究や実用化されている技術についても

除去は困難だという回答。

というよりは積極的にやろうとしていないのではと

記事は激しく突っ込んでいる。

 

これを読んで思ったのは

コロナウイルスの件と同じだ!」

PCR検査にしてもワクチン接種も

治療薬にしても、さらには

マスク、防護服(大阪では雨がっぱ)も

あと「自粛されるなら支援金を!」もそうだ。

海外ではできることを積極的にやって

完全な成果はなくても

それなりの結果が形になっている。

我が国日本は全く逆だ。

後手後手に回って本来自国で出来ることも

いつの間にか「できません」になって

他国にそれを求めたら

すでに一周以上も遅れをとる。

 

日本国内でトリチウム除去技術を研究し

それが実現すれば、

廃炉」を加速化させることは出来るはず。

まさに本当の「アンダーコントロール」になるのに

「海水で薄めればいいだろう」でなぜ結論づけたのか。

これでは福島の漁業関係者は大激怒だろうに。

 

ちなみに対案として主張されているのは

中間貯蔵施設に新たなタンク(従来より容積が大きいの)を作って保存して

半減期まで保存させる方法と

モルタルによって固化させる方法、

またアメリカのスリーマイル事故の時のように

蒸発させる方法もあると。

だが政府はお金がかかることを理由に門前払いをしている。

ならばトリチウムを除去できる手段を2年後に

実現させるよう取り組むべきではないだろうか。

 

ちなみにきのう発売の日刊ゲンダイ

自民党原発推進派の山本拓代議士が

あの事故由来の汚染水はトリチウムだけでなく

ALPS(設備)で除去できない、

半減期が「万年単位」の放射性物質(核種)がたくさんある事実を

報道が伝えていないと指摘した。

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「事故由来の核種」は

直接むき出しの燃料棒(ウランのペレットが入った)に

触れたことによって水と混ざったのだから

通常の原発から排出される冷却水とは違うことも

報道が伝えないことも

誤解を招くと山本氏。

 

「おすいせん」はとかく

政府の言い分を信じてはいけない。

知りたければ積極的に知識を集めるしかないと。

でないと後悔のみ。

反省します。

汚染水からトリチウム水を取り除く技術を開発 東日本大震災の復興支援プロジェクトから生まれた汚染水対策 | NEWS RELEASE | 近畿大学 (kindai.ac.jp)

原発汚染水にトリチウム以外の核種…自民原発推進派が指摘|日刊ゲンダイDIGITAL (nikkan-gendai.com)

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