聖火リレー出発も福島は「五輪祭り」から排除される!(その理由)

25日の東京新聞こちら特報部」は

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東京五輪パラリンピック)の聖火リレーの出発する福島県

いまだ「原子力緊急事態宣言」が出ている最中だと

ご存知ですかと語りかけている。

 

「1999年に9月に起きたJCO臨界事故(茨城県大洗町

 を受けて制定された。」

「発出により国として国民に命を守る行動を指示できる」

「多くの方がもう忘れているでしょうね。

 大事な質問です。」

(記事より日本大学危機管理学部・福田充教授の発言を抜粋)

この緊急事態宣言はコロナウイルスのような

伝染病の感染拡大を阻止するための(新型インフルエンザ対策特措法)

ものと並ぶ「2つの宣言」にされているが、

「事故が起きた時に、場当たり的に急いで作る法律。

 特措法を超える事態が起きた時、

 適切な対応が出来ない場合が多い。」(福田氏)

東電福島第一原発事故がまさにその時であるが

結果としてはその宣言が出て以来

民主党政権から安倍政権になっても

そのままの状況で「アンダーコントロール」とか言って

福島の放射能は心配いらないとアピールした。

それが五輪招致につながったというわけだが、

コロナの非常事態宣言が解除(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)されても

福島のほうは解除されていない。

なのに聖火リレーをやるのはおかしい、

という声が聞こえないというわけ。

五輪のスポンサーをやってる新聞社では

絶対できないツッコミ記事である。

 

「双葉のほとんどの地域はまだ誰も住めないのに、

 双葉駅の周りだけリレーをやっても

 励みには感じねえ。」

「新型コロナでオリンピックを本当に開けるかも

 わかんねぇべ。お祭り騒ぎしてる場合じゃねえと

 思うべな。」と

双葉町から宮城県名取市に避難した志賀一郎さん(73歳)。

その他県外へ避難した人からも

福島第一原発では原子炉の中はどうなっているのか

 今もわからない。それなのに、地元では宣言が続いていることを

 知らない人が少なくない」

東京五輪に反対ではない。でも、政府が

 復興五輪を名乗るなら福島の将来を担う子どもたちの健康を守ることこそ

 考えてほしい。」

 

聖火リレーではトーチの火が二度消えたアクシデントがあった。

有名人がランナーを辞退するニュースも相次いだ。

そして外国からの観客を受け入れを断念した。

当初は東日本大震災の復興を旗印にしていたのが

「コロナに打ち勝った証」という無理筋に変えたこと自体

地元が大きく振り回される現実がある。

しかしスタートしたら止まらないということで

どんな形でも開催させるというやり方は

どこかで必ず破綻を来たすのではと

不安になる。

私もチケットを持っているが

果たして会場に入れるか、ワクチン接種の証明が必要か、

はたまた無観客か。

いまだにわからない。

 

そして五輪をやろうがやらなかろうが

福島県に生きる人、そして避難した人は

そのお祭り騒ぎから

しっかり「排除」されるのではないか?

そんな感じがする。

 

聖火リレー、火が2度消える 「風強くなかったのに」 - 東京オリンピック:朝日新聞デジタル (asahi.com)

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