11月の「黄色いハンカチ」防災井戸端会議

先週の18日、松戸市社協の切手整理ボランティアを

終えて、昼食をとった後

ふと思いついて

北小金にある

東日本大震災復興支援松戸・東北交流プロジェクト

「黄色いハンカチ」のカフェ散歩びよりに

足を向けた。

この日は、

13時半から講座「防災井戸端会議」の日だった。

事前予約はしていなかったのだが

参加させてもらった。300円で。

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まずプロジェクトの共同代表の一人

門間正純さん(上の写真右の人)のお話から。

福島県生協連・佐藤一夫専務理事の

「東日本・津波原発事故大震災からまもなく9年」(今年2月に講演)の

中身に基づくもので

テーマは風評被害に関する問題だ。

まず、福島県産農作物の取扱量は

モモが震災の年から2017年まで

増加傾向にあり、リンゴ、ナシ、あんぽ柿がこれに続き

一方でシイタケ、さやいんげん、アスパラガス、

なめこ、きゅうりが減少傾向にあるとの

首都圏の仲卸業者のアンケート結果でわかった。

しかし、全国平均の価格差でみると

モモは2011年からマイナス40%から

2017年時点でもマイナス23.3%と

苦戦が目立ち、逆にきゅうりは

2011年はマイナスだったのが

2017年はプラス6.6%と大健闘しているのだ。

なぜそうなるのか。

風評をなくすために

消費者に直接安全をPRしてきた

「働きかけ」のあり方はそれなりに

成果がでているが、

流通の実態に問題があるのではないかと。

 

たとえばコメ・野菜などは

小売りよりもむしろ外食産業の

需要が多く、そちらに卸したほうが

安定した商売が成り立つが、

その分卸値で「安く買いたたかれる」と

いうことになる。

これでは質の良い農産物をたくさん作っても

農家の負担が増えていくばかりだ。

実際に県産農作物を

「安心して食べられる」かの印象調査の結果を見ると

福島県内では約8割が「安心(そう思う・ややそう思うを足して)」、

首都圏でも約5割以上がそう答えたのに対して

阪神圏・中京圏・北海道は約4~5割が

「不安(安心と同じ)」であると答えていて

全国的には風評被害が払拭されていない現実が

浮き彫りになっている。

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このような現状の中で

福島第一原子力発電所から出ている

汚染水の海洋流出が大きな問題になっている。

菅内閣になってから

このやり方で行くとまっしぐらになっていて

これに地元の漁業関係者は反発しているが

実は農業の関係者のほうが

強く反対していると

門間さんの後にお話をした田島直樹さん。

(写真上)

大量の汚染水を流すことで

トリチウムなどの放射性物質がどれだけ

海水で薄められるかがわからない不安もあるが

それ以上に海産物だけでなく

農産物にも「風評被害」が

ぶり返す恐れがあるためだ。

 

実は2019年に

東大・福島大の共同調査で

「福島産農産物は不安と回答した人の割合」で

周辺などの各国を比較すると

日本は30.3%でアメリカ・イギリス・フランスも

約30%台にあるのに対して

韓国が69.3%、中国は66.3%

そして台湾は81%の結果が出ているのだ。

「この3つの国(地域)はコロナウイルスの時に

 強力な封じ込めを国家を挙げてやって

 拡大を封じ込めた。

 その共通点があるんですね。」(田島さん)

 

コロナと放射性物質

その対策による安全と安心の確保と

その信頼の確立。

まだまだ完璧とは言い切れないからこそ

記憶を風化させず(コロナはまだそんなことはないが)

事実を直視して考えていかなければいけない。

勉強させていただきました。

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