話がこじれた?松戸市矢切の巨大物流倉庫計画は「いまだモヤモヤ」状態

去年の秋に矢切地区を含む

松戸市内の都市農業を考えるシンポジウムに

参加して終わったあとに

江戸川河川敷に近いネギ畑を歩いた。

そして今年、

TBSテレビ「噂の!東京マガジン」で

清水国明さんがこの地を訪ねて歩いた。

(11月1日放送)

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といっても地元の観光案内ではない。

あのシンポジウムでも

問題だと言われた

巨大物流倉庫の計画を取り上げたのだ。

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この件はすでに業者側(土地を農家から買った)は

ちゃんと市と共同で計画した案を

住民に説明会で示している。

それもかなり具体的だ。

これが2017年のことだから

本当ならば既に工事が始まっていても

おかしくはないのだ。

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(小さな公園や親水広場、サッカーグラウンドまで造られる予定になっている)

総工費は300億円(あくまでも業者側の説明)。

すでに売った農家によれば

一坪1万円のところを8万円出すということで

みんな進んで応じたのだそうだ。

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しかし、この予定地以外で

頑張り続ける農家からは

「反対、矢切ねぎが守れなくなる。」の声が出ている。

さらに取材に応じた反対派の市民からは

この辺りが「松戸市景観基本計画」(2009年3月策定)によって

「斜面林、農地、河川がつくる広大な景観を保存します」という

方針がある。それに該当するのは

まさに矢切地区のこの農地だと

ずっと思っていたそうだ。

(私だってそう思う。)

ところが市の都市計画マスタープランでは

この倉庫の計画地がまるまる

「土地利用を検討するゾーン」に入っている。

しかも番組が市役所に取材を申し込むと

文書による回答で

マスタープランの改定作業を行っており、

検討中だと。

(HPから見れるPDFファイルでは

 具体的な土地計画の内容について

 書かれていなかった。)

番組では後継者不在によって

農家を続けることができないのに

市が都市農業の基本計画をやっても

無駄だとする意見や、

(国が定めた都市農業振興基本法に基づく)

このままだと開発などで都市にある農地が減って

食料自給率どころか

食糧危機になり兼ねないとの指摘があり

それにはいま以上に国は

農家の所得を保障する政策をすすめるべきだと

いう指摘もあった。

(東大大学院・鈴木宣弘)

しかし、やっぱり

「東京に行って帰ってくると

 そこから緑がわーっと入ってくる表玄関で

 すごい癒される。

 ここの耕地は残してほしい。」

と反対側住民が番組でこう語った。

これにつきるのだ。

 

この街に住んでいると

あちこちに緑があるので

ピンとこない市民(住民)が多いと思う。

しかし、矢切の渡しは松戸のほうに

着く時に

畑や田んぼの自然あふれるところに

物流倉庫の大きな建物が目についたら

やっぱり興ざめでしょう。

しかも買収された畑から

マムシが発生して被害が出ている。

(私も歩いている最中でその看板も見た)

「ここは松戸市の顔で

 市民にとっては宝物なんです」

(同じ反対側住民の声)

それがなくなってからじゃ

遅いのだ。

 

18日の切手整理ボランティアのときに

衛生会館の第2ボランティア室から

さくらの葉が落ちるのをみんなで見て

「もう冬になるのね」と感慨深い思いになり

裏道があったことに驚きと

その静けさに心の安寧を覚えた。

しかしその向こうには東京外環道を車が行き来する姿が。

なんとも複雑で、この風景に慣れたころに

私たちが得られるのものとは何だろうかと

考えてみても、何も思いつかない。

それが、悲しい。

 

 

shiraike.hatenablog.com

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(去年5月のシンポジウムでもらった

 「矢切の耕地を未来につなげる会」のチラシ)

www.tbs.co.jp