新書に載らないのなら、これを保存しておこう(菅義偉首相)

単行本に載っていたのが

新書になったら削られた。

しかも決して都合の悪い文章ではない。

むしろ政治に携わる者として

当然といえる「真っ当な言葉」ではないか。

f:id:shiraike:20201022231646j:plain

菅義偉現首相が自民党が野党だった頃に書いた

「政治家の覚悟」が新書になったら

「政府があらゆる記録を克明に残すのは当然で、

 議事録は最も基本的な資料です。

 その作成を怠ったことは国民の背信行為・・・」

が一章まるごと削除されたそうだ。

民主党政権の時の東日本大震災

福島原発事故の時の対応を批判したときの

ことだそうで、あの頃は官房長官だった

枝野幸男立憲民主党代表の事務所まで

デモ隊が押し掛けるほどの

政治不信が起きたので

その指摘に間違いはなかった。

 

それなのに新書にする時の

構成でバランスをとるために割愛したのは

いくらなんでも文藝春秋まで

「どうかしてるぜ!」だ。

写真は日刊ゲンダイ22日発売号(23日発行)だが

ここで室井佑月氏は

モリ・カケ・桜を見る会の疑惑について

公文書の廃棄や改ざんがなかったら

一発で解決みたいな話だとして、

「彼は悪いことをした自覚はあったようだ。

 より罪は重いな。」と。

もちろん首相本人は

「いつもシレッと『ご批判には当たらない』とか

 言って誤魔化していたけど」という

お決まりのパターンで逃げ切れると思うから

著書の大幅な「改ざん」をやっても

平気だということかもしれない。

 

ただし、議事録は公文書として

最も重要な存在なのは

誰が首相になっても同じはずだ。

過去と現在が違う立場だったとしても

政治家としての王道を歩むのなら

この部分を削除されたことについては

首相は文藝春秋に抗議すべきではないか。

それとも「忖度」か「阿吽の呼吸」でもあったのか。

この件はたとえブーメランにあっても

野党は厳しく追及すべきである。

そうしなければ

野党も菅内閣のさらなる悪政に手を貸す

「共犯者」になるだろう。

それでいいのか。

言い訳は許されない。

 

この件で真っ先に動いたのは

なんと千葉市花見川区

本屋lighthouse」だった。

22日付の東京新聞こちら特報部」によると

文芸春秋に対し、

 新書版の絶版や回収、削除分を盛り込んだ

 改訂版の刊行などを求めており、

 それが満たされないうちは同社の本を販売しない。」

と。(以下、記事より抜粋)

店主の関口竜平さん(27歳)は

「うちは小さな店。

 一社の本を扱わなくても影響はそれほど出ない。

 大切なのは声を上げること。」

「過去の経験を参照できるようにするのが本の役割。

 歴史を書き留めた本を読むことで過去を振り返り、

 うまくいった裏に何があったか、

 失敗の原因は何だったのか、

 学ぶことができる。

 豊かな社会の土台になるのが過去の経験であり、

 それを伝えるのが本になる。」

 

まさにその通り。

こんな本屋さんを応援することが

いまもっとも大切になっている。

 

そういえば読書の秋。

どうでしょうか?皆さん。

私は広告とは関係ない本を

3冊読みました。

詳しい話は、またの機会に。

tokuho.tokyo-np.co.jp

note.com