「郵便」の非正規はこんなに「悲惨」だったのか

全然知らなかった。

扶養手当もなければ

夏休みも冬休みもないし、あと

病気休暇も有休がとれない。

あと年末年始の勤務手当や

祝日勤務の追加給もなかったのか。

これでは、地獄だ。

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(16日東京新聞朝刊1面より)

15日、最高裁判所第一小法廷(最高裁)は

日本郵便の非正規(契約)社員が

正規に比べて5項目も待遇に格差があるのは

「不合理」だと認め、

原告である社員側が勝訴したのだ。

ちなみに

メトロコマース大阪医科薬科大学

非正規の上告審(13日の判決で原告側敗訴)は第三小法廷で行われたが、

同じ最高裁でも

その判断は大きく分かれた。

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日本郵便の上告審でも

判断の基準は労働契約法(旧)20条に照らして

「不合理」かどうかが争われたが、

以前のブログでも書いた通り、

とてもわかりにくい。

「言語明瞭・意味不明瞭」だ。

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東京新聞の同日付3面記事より。

新型コロナウイルスの直撃で

収益が悪化した企業が続出して

非正規が大量にクビを切られている。

何とか雇用が確保されても、

待遇どころか

いままで通りの「時給」や「給与」が確保されるかどうかが

企業側の判断に委ねられたままで、

国の補助金制度においても

「利用すればうちの会社に傷がつく」と

積極的に活用されていないケースが多い。

 

しかし、2014年に労働契約法が改正され

正規も非正規も

同一労働同一賃金」をしなければならないと

定めたのはずだ。

 

「(13日の上告審判決で)

 金額の大きなボーナスや退職金で

 踏み込んだ判断を出せなかったのは

 中小企業への影響が大きいと判断したのでは」

日本総研の山田久氏の推測・記事より)

だから金額の小さい手当や休暇から

手を付けるべきだとしたわけかもしれない。

もっともメトロコマース

大阪医科薬科大学は決して

中小企業(と学校法人)ではない。

企業規模は日本郵便よりは小さいが

それでも従業員10人程度の

小さな会社ではないのだ。

 

今回の裁判は多少の待遇改善にはつながるが

給与格差の大きな是正には

繋がらないと思う。

私は派遣社員だが

企業側は有給休暇と休日勤務手当は保証してくれるし

コロナ禍では

子育て世帯の社員に対して

病気以外の休日にも

有給扱いを認めてくれた。

だから冒頭にも書いたように

郵便局の非正規は派遣以上に

悲惨だったのかと驚いたのだ。

 

とにもかくにも

非正規の格差については

何としても怒りの声を挙げなくては

一つも変わることはない。

自分さえ良ければ

いいというのではないのだ。

shiraike.hatenablog.com

 

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