コロナで解雇も「泣き寝入りはしない」

コロナウイルスによる感染と発病の脅威は

もはや言うまでもないが、

その自粛要請(というより消費税増税)による

経済活動の停滞、そして悪化も

多くの人々の生きる権利に

大きな脅威を与えている。

28日早朝のNHK(Gチャンネル)

「目撃!にっぽん」では

突然派遣先から解雇された

一人の女性の

泣き寝入りしない闘いを密着した。

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写真中央の中尾カオリさんは

子どもたちを平和な日本で教育を受けさせたいと

2年前に来日。

しかし派遣先の工場が生産減のため

4月28日付で解雇(契約満了)され

住んでいたアパートまで

会社の借り上げだからと立ち退きまで迫られた。

彼女が助けを求めたのは

地元の「ユニオンみえ(三重一般労働組合)」。

神部紅(あかい)さん(写真右)が

派遣企業に電話で交渉して

次の仕事先は決まるまでは

アパートにいられるように

話し合いをつけた。

しかし、思わぬ問題が発生した。

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そのために会社側の面談の場で

解雇の同意書に中尾さんがサインをしたというのだ。

しかし他の仕事が決まる前に

アパートから立ち退きを迫ることは

当然、契約に違反しているし

中尾さんも日本語が不自由なこともある。

会社がそれをわかっていて説明責任を果たさないのならば

悪質である。

神部さんは

中尾さんとともに会社との直接交渉に持ち込んだのは

ゴールデンならぬステイホーム週間明けのこと。

会社が不実を認めて謝罪したが

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中尾さんは三重県で夫と子ども3人いる上に

自身も妊娠中。

学校(休校中)のことを考えれば

急な引っ越しは無理。当たり前だ。

最終的に次の仕事が決まるまで

月8万円を給与として支払うことと

アパートを中尾さん名義で借り上げることで

会社側と妥結させることが出来た。

 

しかし、このように

解決できる例はまだ全国的に見ても

少ない。

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ユニオンは前述のステイホーム週間に

派遣村」を行おうとしたら

会場を提供する自治体から

自粛要請が来た。

自治体が失業者の生活をきちんと

 サポートしてくれたらこんなことはしなくてもすむ。

 いま大変な人を支援することのどこが

 不要不急なのか」(神部さん・番組より)

結局5月1日に派遣村

「3密」対策をした上で開かれたが

そこで弁当を受け取った

40代男性。

「3日間なにも食べていない」

「仕事を探したが、県外の移動が嫌われて

 応募しても採用されない」

「働く気力も体力もあるのに

 仕事が決まらないのがもどかしい」

神部さんとユニオンは

救済を求めて

生活支援臨時給付金の申請へ

社会福祉協議会へ行くも

連休中のため

「2営業日」後でなければ支給はできないと、

生活保護も手続きがかかるため

給付金が出るまで

神部さんがお金を男性に貸すなど

出来るかぎりのことで対処。

困っている人の対応も

コロナ禍で思うようにいかない

現実がそこにあったのだ。

 

これから先も

コロナ禍が世界中から沈静化させない限り

経済の復活は望めないし

ますます派遣切りは増えるばかりだろう。

番組の最後では

電話の相談がひっきりなしに来る

ユニオンとそれに対応する

神部さんの姿。

まだまだ苦悩はつづくばかりである。

 

そういえば

東京でも、新宿区が

ホームレスをコロナ失業対策で滞在させた

ホテルから追い出したり

炊き出しで支援する団体を

都が都庁前広場から

追い出したそうですね。

次に都知事になる人は

派遣切りのことを

どう思っているのだろうか。

争点になっていないのは

残念ですね。

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