コロナウイルスに対して冷静に そのための道しるべを見つけた

このブログでコロナウイルスに対して

冷静になりましょうよと自分の率直な思いを

書いて来たが、感染拡大が止まらない中で

どうも自分も混乱とパニックの渦に

巻き込まれそうな恐怖を感じている。

そんな中、27日の東京新聞こちら特報部」に

藤原辰史・京都大学准教授が

「B面岩波新書」というwebサイトで

パンデミックを生きる指針-歴史研究のアプローチ」

を取り上げていた。

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この記事を読んで、自分が思っていたことと

一致することがとても多かったので

帰宅してから改めてこのサイトから

全文を読み、さらに確信に変わった。

歴史に残る様々な災厄は人災・天災にかかわらず

あらゆる人間の希望を打ち壊してきた。

しかしその歴史を冷徹に見つめて

そこから本当の希望に行き着く方向へと導く。

藤原氏は環境史の研究者として

コロナウイルス騒動を3つの視点で

分析している。

それは国家・家族・スペイン風邪である。

今回の場合は政府と家族が

生命を維持するためのセーフティーネットとしての

信頼と信用を失うどころか

自らの権利の保障と自由に対する侵害を

ことごとく行っている事例があまりにも

多いことを指摘している。

緊急事態宣言・森友疑惑とデータ改ざん・

そして自殺した赤木さん・巣ごもり生活で起きる

家庭内暴力

子どもだちの貧困など。

リーダーの腐敗と家族の機能不全が

深刻になっているからこそ、

根拠のない安易な楽観論にみんながつかまることで

社会全体の分断や対立が

逆に先鋭化してしまうことを警告している。

さらにスペイン風邪との比較では

感染が世界規模で急速に拡大し、

デマが飛び交い、有名人も多数死亡していることが共通している。

週刊現代の最新号によると島村抱月辰野金吾竹田宮など

 また抱月を追って女優松井須磨子が自殺している。)

これは「スパニッシュ・インフルエンザ」と呼ぶのが正しいのだが

第一次世界大戦の中で多くの人間が

地球規模の移動が行われて

それが感染を拡大させたと言われている。

いまのグローバリゼーションが

国際的な紛争が勃発する状況と

中合わせで進んでいるのと同じなのだ。

 

それではこんな悲観的な中で

希望を捨てないために必要なのは何か。

それはスペイン風邪の教訓から学ぶことだ。

すなわち流行は1回だけでは終わらないことを

知ること。

体調が悪い時には無理したり、させたりしないこと。

医療従事者に対するケアをおろそかにしないこと。

情報提供に制限を設けたりしないこと。

そして過去の歴史を消したり風化させたりしないことと

感情によって理性が曇ったりすることに気を付けることと。

そうした上で得られる指針とは

手洗い・消毒の大切さと

組織や家族の暴力や理不尽に対して

意義をとなえることを自粛させないこと、

五輪・万博・戦争などのお金のかかる

イベントを中止にできるだけの

シンプルな運営に変えること、

そして新型肺炎をもたらす

飛沫感染の持つ意味を考えること。

いずれも当たり前のことだが

パニックの中で忘れられたり

後手後手に回ってしまうことが

いまの日本ではたくさん起こっている。

そして終息に向かうと

「自分たちはこの戦いに打ち勝った!」

と勘違いすることが多いが

それも問題であると。

大切なのはこの問題で

考えるべき課題とは何かを残すことである。

そうしなければ人類は

本当に自らの命を奪う脅威と

立ち向かうことが出来ないかもしれないのだ。

これらの点を考える指針を見つけたことは

私にとっても大変良いことだった。

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