宝島社の恒例 2020年は「いじわるばあさん」だと思ったら・・・

2月になる前に正月の話題から。

湾岸戦争重油まみれの海鳥の写真に

「嘘つきは、戦争の始まり。」の

コピーで大きな評判を呼んだ

宝島社の大型広告。

ことしの正月は長谷川町子の漫画

「いじわるばあさん」を使った。

「ヤなことは見えない。

 メンド―なことは話さない。

 ツゴウの悪いことは聞こえない。」

「昨日?そんな昔のこと、わからないね。

 明日?そんな先のこと、わからないよ。」

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(上は読売新聞7日付朝刊、下は7日発売日刊ゲンダイより。)

右下側に「長寿先進国、おめでとう。宝島社」とついてある。

これがなかなか深い。

日本は長寿社会になったが

認知症やそれに伴う介護などの問題で

いまや「健康寿命を延ばす」ことが将来的課題になってしまった。

「いじわるばあさん」は1960年代に連載が開始して

何度もテレビドラマ化されたりアニメにもなっているが

広告ではマンガの内容とは関係なしに

だれもが年齢を重ねれば

何か思い当たることを

キャッチコピーにしている。

 

未来とか先のことを考えるよりも

今日を無事に過ごせたことがまず大事。

ありとあらゆることを聞いてばかり

いるとストレスがたまるばかりか

逆ギレだって起こしかねない。

だったらたまには

テキトーにやり過ごすことだって

いいんじゃないか。

案外、いつまでも

自分らしく生き続けることは

そんなに難しいことではないのだが、

日々の忙しさや

情報が洪水のようにあふれる現在では

それに気づくことが

ほとんど「ない」かもしれない。

今回の広告はまさに

私たちが本当に求めている

何かをみごとに探り当てた

会心のヒット作といえる。

 

ところがネット検索していると、

ことしはこれだけでなく

「ハンマーを持て。バカがまた壁をつくっている。」

「次のジョブズも次のケネディも次のアインシュタインも、きっと、女。」

など、ベルリンの壁や「民衆を導く自由の女神」を使った

広告もあった。(世界を覆う、分断や女性問題をテーマに)

これこそまさに

「意地悪!」と言いたくなるほどの

素晴らしさ。

だって、掲載されている新聞全部を

買うわけにもいかないですから!

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(5年くらい前に蔵前の古本屋で見つけた「サンデー毎日」1967年9月24日号より。ドラマでは青島幸男さんが好演。日テレ系やフジ系で3度にわたって放送された。)

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