自己採点ができない!大学入試共通テスト「国語記述式」(結局導入は見送りに)

桜を見る会」を中止に出来たのならば、

これも同じようにすればいいのではないか。

2020年度に導入予定の大学入試共通テストの

国語の記述式問題について、

都内の高校生グループがインターネット上で

同じ中高生と教師たちに呼び掛けて

自己採点の再現実験をしたところ、

同じ解答を巡って正誤の判断が大きく分かれることを

13日文科省で行われた会見で公表したそうだ。

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いったいどういうことかと

東京新聞14日社会面の記事を熟読してみると、

こんな感じで理解できた。

① 一つの問題で正答の条件として

  二つの条件があったとする。

② 二つの条件が満たされた場合は評価をaとし

  一つのみの場合は評価はb、

  それ以外は評価はcとする。

それならば、誰が採点しても

正誤に関しては明解でバラつきがないはずである。

 

しかし、実際に中高生835人グループと

教師ら86人グループで比較して自己採点を分析すると、

二つの条件を満たしたはずの生徒Aの答案を

評価aにしたのは約20%で、

評価bは約7割以上。

一つの条件のみを満たした生徒Bの答案は

教師らの評価がaが約4割、中高生でも約2割。

全く条件を満たさない生徒Cの答案は

さすがに中高生はaはゼロでcは50%だったが

判定不能は25%でbと同数。

教師らは、なんとaの評価は約10%台。

判定不能は中高生と同数の割合だったのだ。(bは8.3%)

参加者からは

「人によって表現が異なり、解答の解釈も一通りではない

 公平性、確実性に欠ける。」

「思考力を測る目的なのに型にはまった答を導き出そうとしている。」

「50万人規模の採点は不可能。民間業者への委託は論外。」

の感想が出ていると記事にあるが、

模範解答がはっきりしないのに

考えるための出題をするのなら

このような混乱が出るのは当然のことであり、

誰も気がつかなかったのがおかしいのである。

そうしたら国公立大の二次入試の二段階選抜で

国語の記述式問題の成績を使用しないようにと

文科省が要請したという話が下の記事にあったから

「なんじゃそれは!」である。

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(14日発行の日刊ゲンダイより)

共通テストでは強行させて、二段階選抜では自己採点と実際の採点の一致率が

思ったより低いからやめてくれとは

こんなに教育上よろしくないことはない。

もう共通テスト改革はイチからやり直してほしい。

私が受験生だったら間違いなくブチ切れて暴れる。

 

この文章を下書きしたのは11月14日の夜のこと。

それから半月以上たったきのうの夜に

政府は国語と数学への記述式問題導入を見送る方向で

最終調整に入ったという速報ニュースが入った。

与党幹部が明らかにしたとの報道だが

やっぱり萩生田光一文科相

ベネッセとの関係が炎上されるのを

安倍首相は恐れたのだろうか。

もちろん止めるのは

正しい選択なんですよ。

これが正解なんです。(念のために)

 

www.tokyo-np.co.jp

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