NNNドキュメント「不信の棘 ”徴用工”と日韓の行方」
について書き足したいことが2つある。
日韓併合による植民地支配について、
日本と韓国では「不法だ」「いや国際法に遵守する」との
対立があるが、鍵をにぎるのは
当時の欧米列強の態度だった。
日米講和のときに特使も務めた
ジョン・フォスター・ダレスが残した文書を取り上げて
「解放的な性質を帯びるよう人間の自由という基本的な考え方」を
内包していると。
これがネトウヨやケントギルバートなどの
「それ系」文化人たちの知るところとなり
欧米が日本の韓国支配を批判することが
出来ないとされているようだ。
「(アメリカを含む)連合国側と日本は
戦争において敵対関係にあったが、
植民地支配に関しては共犯的な関係にあった。」
(同志社大学・太田修教授)
しかし、徴用工訴訟にみる
個人が被害(不法行為で)を受けた企業に
対する請求権については、
いま世界中で起きていることとして、
永遠にその権利が残るという説が強くなっている。
(韓国・世宗研究所のチン・チャンス主席研究員)
だから不法だという時代に
被害を受けた人たちのことは
日韓請求権協定などの条約をもってしても
全部済むことではないのだと。
日本と日本人だけがこの真実を知らないとすれば
それこそ大きな恥をかいているというわけだ。
過去の歴史に正当性があっても
裁判で不法行為が認定されれば
賠償責任を負うのが正しいことがわかった。
(不二越の二度の訴訟では原告側の訴えだけは認められている。)
それともう一つ。
写真のチェ・ヒスン(崔姫順)さん。
外交官を夢見て不二越の労働挺身隊に入った。
その時14歳、富山で覚えたという歌を
歌っている。
「ああ ふるさとのゆめあげて
さらばちちはは やすらかに
はるかにおがむ はんとうの
そらになさけの このいのり」
この歌の詳しいことがわからないかと
検索してみたが全くヒットせず、
さらに調べてみたら
昭和歌謡の「暁に祈る」と曲調が似ていたことがわかった。
しかし実際の歌詞には上に書いたのが
全く載っていなかったのだ。
戦争が終わってこの部分だけが
消されてしまったのだろうか。
この謎が残ったままである。
改めて調べてみたい。