消された記憶 消えない真実 (戦争)

以前見たことを忘れて再び見て
思い出した記憶がよみがえった。
8月1日深夜に放送された
FNSドキュメンタリー大賞候補作品、
「消された記憶 消えない真実」
テレビ西日本)のこと。
ウサギの島として観光名所になった広島・大久野島にあった
毒ガス貯蔵庫跡。
ここで徴用された人が
健康被害に戦後悩まされていること。
福岡・二日市に引き揚げ者の女性を対象に堕胎手術が行われ、
優生保護法制定前ゆえに
当事者たちは長年に渡って
口を接ぐんできたこと。
大分・日田で米軍のB29機が墜落。
その捕虜たちがいまの九州大学医学部で
国際条約違反の生体解剖を
したこと。
学徒動員で風船爆弾を作る
工場で働いたときに
元気が出る薬を渡された。
後でそれが覚せい剤だとわかった衝撃。
しかも作られた爆弾が
遠いアメリカ・オレゴン州
普通の市民5人の命を奪ったこと。
当事女学生だった女性は
「何と言えばいいのかわからない・・・」
風化されていく戦争の歴史を
数珠つなぎのように
掘りだしていくその流れを
追っていく先々には
自らの人生と改めて向かい合い
時には悩み苦しみながらも
次の世代へ戦争の真実を残そうと
決めた体験者たちの姿があった。
しかし戦後70年が経ち
それらの方々が亡くなり
慰霊祭への参加者が減っている。
知られざる歴史の記憶が
消されてしまう危機の中で
語り伝えるために必要なものとは
何か。それは知るための手段と
機会をいかに作り続けなければ
いけないことに尽きる。
真実に向かい合うのは困難がある。
しかしその当事者たちの記憶を残す。ここから考える起点がある。
そして地域の歴史を地道に研究している動きをもっと支えていかなければならない。
意外とそこから知らなければ
ならないことが発掘されることが、今は国も自治体も
その予算を削ったり
地方の国公立大学の文科系学部の
統廃合まで検討されている現実がある。
地域の近現代史研究を奨めるなら
そのようなことは止めるべきだと
改めてこの番組を見終えて
そう感じた。
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