15日、千葉市のQiball(きぼーる)で行われた
ピースフェア2019に行ってきた。一昨年から
このイベントを千葉市の空襲記録を知る機会として
見学してきた。
過去には同空襲の体験記やそれを次の世代に伝えるための紙芝居による
活動を紹介していることを知る機会を得てきたが、
今回はまず千葉市立高洲第三小旧6年2組の
「長く続いた戦争と人々の暮らし」の学習発表に目が引き付けられた。
「なぜ戦争が起きたのか」という原因を調べて、この戦争に対して
アメリカやフィリピンや当時の中国や朝鮮の人々がどう思ったか。
さらに体験者をゲストスピーカーに迎えて当時の生活などを詳しく聞いて
それをわかりやすく(戦争に高揚した世論の変化も加えて)まとめたの
はとても良かった。同じ小学生だけでなく大人が見ても参考になる。
また、体験を伝える紙芝居の中で一番印象に残ったのは
「海を渡った家族」だった。2004年に出版された
安順伊さんの体験記を家族の李成慧さんが絵を描き
ステージでも上演されたが、
今の韓国の農村から徴用によって北海道の炭鉱町に移住させられた
家族が「タコ部屋」状態から脱出して千葉の茂原に移り
差別に苦しめられながら8月15日を迎え
統一で祖国に帰ることを望みながらも
「日本にいる日々が長くなってしまった」人生を振り返る作品だった。
厳しい戦争の中で圧迫され続けた朝鮮人の徴用工たちの証言は
いまテレビ朝日で放送中の「やすらぎの刻ー道ー」でも
ストーリーの中に入っていたが、やはり話を当事者から
直接聞かなければわからないことが多いのだ。
他にも東京の空襲体験などの話や
地元の朝鮮初中等学校の合唱も聞くなどしたが、
年々劣化していく戦争の真実をどう掘り起こして
語り伝えていくかは簡単なようで難しい。
せめてこのイベントで紹介されていた
紙芝居という方法をもっと学校、地域などで
知って実施してもらうことが出来ないだろうか。
学習以外で戦争と平和への関心を向ける機会を
作るしかないと思った。
「ちば・戦争体験を伝える会」のHP→