我孫子市の第38回憲法を考える集い

昨日の憲法集会に続いて、きょうは我孫子市のけやきプラザ

のふれあいホールで開かれた、我孫子憲法を考える市民の集い

「くらしに生かそう平和憲法」へ足を運んだ。

ノーベル平和賞を受賞したICANの国際運営委員

川崎哲(あきら)さんの講演がお目当てだった。

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川崎さんは戦後70年経った中で、次世代を支える若者層に

戦争体験から平和の大切さと軍縮の必要性を訴えることの難しさを認めた中で

核兵器禁止条約が国連で採択されたことへの意義を語った。

ピースボートの共同代表や「9条世界会議」の実行委員を務めてきた

川崎氏はこの活動の中で「核なき世界へ!」を感情的な物言いから

理性的な実現へと動かすための可能性を確信したという。

それは核保有国に対する「政治的な圧力」、核保有を推進する企業

団体への「経済的な圧力」そして核を許す思想などに対する

「社会的な圧力」の3つを理論の中で全世界に展開させることで、

「なぜ核兵器をもつの?」「本当に核戦争を起こすの?」

核兵器は本当に使えるの?」「もしも使ったらどうなるかわかってるの?」

この疑問や問題点を突き詰めることから核兵器を持つことが

世界平和における最大のリスクであると結論づける。

核兵器禁止条約が世界中で有効にさせることとは

そういうことであると発言した。

もちろん「平和のためには核保有国にたいする抑止力が必要では?」

という反論もあるが、ではなぜ保有国が核兵器を持つのか?

それはまさに周辺諸国の脅威に備えるためだとの答えを持っている。

ならば核兵器禁止条約に批准する国が増えれば

保有国が核兵器を持つことが自国にとっての最大のリスクになると。

事実米朝首脳会談で「将来的に核兵器をなくす」との言葉が出たことは

核をなくすことへの一つの希望へつながったのでは指摘した。

(ただその数時間前に北朝鮮が中距離飛翔体を発射させたというニュースがあったが。)

核兵器禁止条約を批准することを軍事同盟に組み入れた国があるとして

EU加盟7か国の例がある反面で、日本は米国の核の傘に入っているとして

この条約に批准していない。しかし日本国憲法9条1項で

国際紛争を解決する手段としては」武力による威嚇と行使は

「永久にこれを放棄する」となっている。

これは国連憲章2条4項の

「すべての加盟国は、その国際関係において、

 武力による威嚇又は武力の行使を、

 いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、

 また、国際連合の目的と両立しない

 他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。」

と同じ解釈であって、核兵器による武力行使はもちろん

「威嚇」すなわち行使しなくても保有することも

許してはならないということではないかと

その論点を導きだしている。

科学者たちによる世界の終末時計は以前より1分進んで

「あと2分」となった背景には1万4000発もある

核兵器の存在とその拡散、そして核兵器も発射ボタンを発する理由と

可能性が、テロとの戦いや古い核兵器の不具合や

なによりTwitterの発明(と米のトランプ大統領)によって広がったからこそ、

さらに市民レベルで核のない世界へ多くの声を出し続ける必要があると

署名活動などの協力を呼び掛けて講演は終了したが

まだまだ日本周辺の軍事的な状況は緊張を深めているだけに、

それを解きほぐすには、改めて日本国憲法の精神に立ち返る必要が

あると、いま強く感じている。

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(上の写真はきのうの憲法集会で撮ったもの)

www.gizmodo.jp