小出義雄さん逝く

有森裕子高橋尚子千葉真子などの

女子長距離ランナーを育てた名伯楽

小出義雄さんが24日亡くなったというニュース

を知って、そういえば最近テレビで見なくなった

と思ったらなんと4年も前から闘病生活を送っていた

と聞き、全くそのことを知らなかったので

ただただ驚いている。

きょう発行(きのう発売)の「日刊ゲンダイ」で陸連顧問の

帖佐寛章さんが小出さんの恩師ということで

インタビュー記事が載っていたが

山武農業高校の頃から独特の走り方に興味を持ち

自身が監督を務めていた順天堂大学に誘ったが

実家が窮乏でとても大学に入って寮生活ができないと訴えたので

特例で自宅から通学して練習に参加するようにして

箱根駅伝3度出場が果たせたこと。

卒業後は長生高の教諭になったが、やはり自宅から遠いとのことで

すぐに佐倉高に異動して、その後に

市立船橋高が陸上部をつくることで

監督に推されて優勝に導き、

その2年後にリクルートのアスリートクラブに移籍したときは

帖佐さんは全くその話を知らなかったことから

自宅を訪ねた時は「バカヤロー」と追い返したという。

しかし、そのころから有森裕子バルセロナアトランタ

銀メダリストに導くべき独特の育成法を考えたのだから

その点は高く評価できると語っていた。

高橋尚子の時は標高三千五百メートルの「超高地トレーニング」

を初めて行いシドニーの金メダルを掴んだことも

久しぶりにその記憶から呼び起こされた感じがした。

それにしてもこの後に佐倉アスリート倶楽部を設立したのも

陸上競技で故郷に恩返しをすることが理由とはこれまで

聞いたことがなかった。

また千葉に縁があるすばらしい存在が彼方に向かって旅だったこと

は寂しい気持ちがあるが

美味しいお酒をのんで、たまにはあの世でかけっこをしてください、と

私からも。合掌。

 

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