倉敷・真備から「焼きたてパンをもう一度」

3月3日に災害ボランティアに行った倉敷市真備地区

が舞台になった「ザ・ドキュメンタリー 焼きたてパン

をもう一度~西日本豪雨から8か月~」を見た。

(26日深夜3時46分~4時16分)

昨年7月の西日本豪雨で自宅兼工房が全壊した

「パンポルト」を営む戸澤実・由加里さん夫妻が

経営相談会に行くところから番組は始まる。

被害総額は5000万円。それでも相談会の場では

「僕は1年で再開させたいというのが頭にある。

うちが先にやっても 周りがついてこなかったら…」

(実さん)

「やめるところが多いと聞くが

私たちは またここでやっていこうと思う」

(由加里さん)

再開に突き動かしたのは被災後のSNSに届いた

42件のメッセージだった。それも地元だけでなく

それ以外の地域に住む人からの「がんばれ」の声も。

半月後には兵庫県から知人のパン屋さんからの

支援のパンがたくさん届き、一緒に被災者に配る姿。

自宅の片づけ、解体作業、そして住宅再建支援金

300万円以外に資金を工面するため

何度も経営相談会に足を運ぶ中で

訴え続けた「焼きたてパン」へのこだわり。

真備地区は500の事業所があったが半数以上が

再開のめどが立たず、この地区を離れる人が増えて

店を再建しても以前のような商売が成り立つのかという

不安が戸澤さん夫婦に絶えず襲いかかってくる。

(二人は児島と玉島の出身、2013年に真備に移って開業。)

しかし店の駐車場にプレハブ店舗を設けてどこよりも

営業を再開した(玉島の知人のパン屋で焼きたてに近い形で製造)。

地元の人々に多いに喜ばれ、また再開後に前向きなメッセージ

を発信させたことで前述のパン屋からも温かい支援の声を

受けとめることが出来たこと。また再開をあきらめかけた

うどん屋さんの新たな出会いから、復興イベントで

かき揚げパンとうどん」のコラボレーションが好評に

なったことで互いの再生に新しい希望につながったこと。

もちろん人口流出で今後も厳しい現状は変わらない。

しかし「亡くなったものもあるが 得たものもたくさんある」(実さん)

「助けていただきながら 僕も何かあれば戸澤さんを支えていけたらなと

 思います」(うどん屋「さるや」柴田勇樹さん)

1月27日に新店舗の棟上げ式でたくさんのパンが配られて(なんと200人も参加!)

そこでエンディングに。真備地区も災害対策を兼ねた復興計画が進められているが、

やはり住んでいた人が安心して戻ってくるには幅広い支援策がこれからも

欠かせないこと。そしてパンポルトは7月再開を向けて動きつづけている

ことは地域の復興への大きな希望につながっていることを、多くの人に

知ってもらいたいと心から思った。

また真備に、夏にでも足を運びたい。

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