松元ヒロさんありがとう

さいたま市民会館おおみやで行われた

松元ヒロさんのライブに見に行った。

約1時間半はあっという間に過ぎていった感じで

とにかく笑いっぱなし。前半は政治でわらう、安倍内閣から

自民党のことまで。けっこう党の職員やとある議員の夫人まで

このライブの隠れファンであることも知り、ある同党の

所属議員の後援会の集いに招かれたときは、その議員のことを

ほめまくってから「OO先生以外の自民党をぶっ潰しましょう!」

と声を挙げるとみんなが大喝采を上げた話には、なるほどこういうやり方

もあるもんだなと思わずうなずいてしまった。批判の手法はいろいろ

あるものだ。

そしてコスタリカに行った時にはなぜかアメリカからパナマで入って

そこから入国した時に食事をする時に言葉がわからないので

ビールを頼むのにボディーランゲージをありったけ使って何とか

通じたという話が印象に残り、それでも大統領の「ここにいる全ての軍隊を

解放して学校をつくり教育を与えよう!」という発言に感銘を受けたという

エピソードには軍隊のない国に変えたコスタリカの信念と同調が強く伝わった。

そらに後半にはルーマニアチャウシェスク政権を打倒した民衆革命について

そのきっかけはある一人の技師が街角で政権批判を勇気をもって演説したこと

で「そうだ!」「そうだ!」の声が大きくなり、それが「共に大統領のいる宮殿

に行こう!」となってそれが本当に独裁政治を倒す力になったことを語る。

さらには公開処刑が映像で全世界に伝わったことについて、一旦はヘリコプターで

宮殿から逃げ出した大統領夫妻を捕まえた後に政権側が巻き返しを仕掛けてきた。

そこで革命派は政権側に抵抗しても無駄であることを知らせるために裁判を早く

進めて既に処刑を済ませたことをアピールしたというのには

政治を動かすことの緊迫感と民主主義の勝利が熱く伝わった。

もっとも最後はユーモアで「炭酸水は」「ソーダ!」というのも

おまけに入ったが。

おわりには鴻上尚史さんが本にした「不死身の特攻兵」の話を。

 

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なぜ特攻兵だった佐々木友次さんが9回の出撃命令を受けても生き残ること

が出来たのか。そこには上官である岩本少尉が突撃のためにつくられた

九九双軽(飛行機)から手動で爆弾を落とす方法を隊員たちに教えた。

しかし生き残ったのは命令をうけても搭乗機のエンジントラブルで

まともに飛べずに引き返したり、搭乗前に空襲にあったり、トラブルで引き返す

前に中佐は先に追い抜くときに互いに敬礼を交わしてこれが永遠の別れに

なってしまったこと。そしてレイテ島(佐々木さんらが出撃した)が陥落したとき

は司令官が命令が出たとウソをつき護衛機4機にまもられて台湾に逃げたこと。

マラリアにかかってそれでも捕虜になって帰国を果たしたときに

自分を支えてくれた上官の自宅を訪ねた時の話を通じて、

名誉の戦死の裏には決して美談では語られない悲惨な現実(傷病死と住民への虐殺)と

戦争はつねに矛盾を生み出し人道に反する行為ばかりがまかり通ること

を強く訴える内容となった。私はこの本を読もうと思いながらいままで機会を持つこと

がなく、ヒロさんがライブで語ってくれたことには本当に感謝している。

改めて、ありがとうと。

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