松戸市森のホールで行われた「ヤッサン一座の劇場型大紙芝居2000人」の午前公演を見に行った。
いま、紙芝居がブームを呼んでいてプロの紙芝居師もあちこちで活躍していると聞く。
そこでその盛り上がりがどのようなものかを見たいと思ったからだ。
もう開演前から紙芝居の声が聞こえる。テープでも流しているのかと思いきや
開演になり幕が上がると、もうヤッサンの紙芝居が始まっていたのだった。
舞台の上の子どもたちが、うらやましく思えてしまう。
ヤッサンの紙芝居には自由があふれている。誰もが知っている「黄金バット」のお話も自分が語るだけでなく
観客席に役をつけてみんなで一緒に「黄金バット」をやってみたり、
紙芝居をクイズにして子どもたちに参加しながら楽しませたかと思えば(クイズに当たれば水あめなどのプレゼント)
その話のなかにはちゃんと環境問題などもからませたりしている。そして言葉あそび(ダジャレ?)をしたかと思えば
言葉がいらない「4コマ紙芝居」もやった。ヤッサンは自分で新作をやるだけではなく、子どもたちにも紙芝居を作って
演じさせる活動も行っている。京都の清水寺で紙芝居甲子園をやったというからこれはすごい。
また言葉がいらない紙芝居も欧米などで公演を重ねて好評だったという。
ちょっと写真が見ずらくてすみません。これは「桃太郎?」というお話。
桃太郎も時代が変われば「いじめっ子」になるし、おばあさんだって川でせんたくもしなくなるだろう。
子どもたちの自由な発想を借りて話をどんどん膨らませることができるわけなのだ。
そして特別ゲストである、タッチ先生こと医学博士藤井輝明氏の登場。
藤井氏は「海綿状血管腫」で左の顔が変形したことで子どものころにいじめにあい続けたが
希望を失うことなく勉強を続けて今では看護師の研修や顔に病気やきずを持つ人の偏見をなくすためのさまざまな活動を行っている。
ここでもヤッサンの紙芝居とコラボ。黄金バットはドクロの面だが正義の味方。でもその外見のために悪役とまちがわれることも最近多くなった。
どうか人の中身を外見で判断しないでほしい。そして夢を大切にあきらめずに大きくなれば山崎直子さんのようになれることを
タッチ先生の話に紙芝居の優しい絵で。子どもたちに一番伝わりやすいメッセージだなと感じた。
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下の本はタッチ先生を知るきっかけになった一冊です。
最後の「ははうえ」の歌と紙芝居。
黒電話の時代から携帯にかわっても、お茶の間は変わらない家族にとって
大切なもの、だから「お茶の間チャチャチャ」
みんなで歌う「おかあさん」の歌。さいごにみんなで「おかあさん―――」
こんなに楽しめた時間はなかった。
なお来年5月に松戸で子ども紙芝居甲子園が行われるとのこと。
こちらも注目していきたい。もちろん「紙芝居」もだ。
ヤッサン一座ホームページ
http://www.kamikomi.com/