生方幸夫市民フォーラムに参加しました(2)

この市民フォーラムで生方氏が約1時間の間、はっきりモノを言ったのは、「小沢・鳩山氏とカネ」の問題だけだった。

今週月曜火曜と検察審査会で「鳩山不起訴相当」と「小沢起訴相当」の結論を受けたことによるものであるが、
火曜の審査会決定の後にマスコミの取材に応じたことと、政治倫理審査会はどういう風に行われるかを説明した上で
改めて小沢氏は政治倫理審査会の招致に応じるか、証人喚問に応じるべきだと主張した。
審査会決定を受けた後の記者会見では、決定前のコメントと同じで深刻さがない。
自らにかけられた疑惑に加え、普天間問題などで鳩山政権が迷走状態に陥るなかで民主党の支持率が急落したのだから、
自分のことに対する説明ができないようでは党の足を引っ張るだけだから、今の自分の立場について国民の理解を得られぬ場合は
幹事長をやめるべきだと語った。
また自分は党内でモノを言ってないと言われるが、政策調査会の復活を田中真紀子議員とともに幹事長に申し入れているし、
幹事長・副幹事長会議では「小沢とカネ」について2人の副幹事長が「審査会決定は無視すればいいんだ」という不穏当な意見が出て逆に議論が遮られたこと。
今の民主党小沢幹事長にすべての権限が集中していて自由にモノが言える雰囲気がないこと、自由闊達な民主党を悪い空気にしたのは小沢執行部であり
今回の「小沢起訴相当」で党内外から「反小沢」ののろしが連休明け以降に上がるかどうか注目してほしいと訴えた。
マスコミや「文芸春秋」に書いたこととほぼ同じである。これで全体の4割だった。
残りの6割は普天間問題やその他の政策実現、参院選とマニュフェストについての問題だったがこれが非常に歯切れが悪い。
例えば普天間では内閣官房の動きについて批判をしたが、それではどのような移転案がベストかということに言及せず
「常時駐留なき安保」と「東アジア共同体」を軸に、対等な日米関係を実現させる根本的な政策を実現させてから沖縄の基地を少しずつ返してもらうべきだと語り、
「5月末が期限」とした鳩山内閣の責任論はまったく触れなかった。
また「事業仕分け」は現時点の経過について説明したのみで、その仕分け方について意見を言わず
子ども手当」や「高校無償化」と「農家個別補償」の実施は、一部に問題があるがマニュフェストに従う形でやるべきであるだから問題はないと語り、
「高速道路無料化」と「ガソリン税暫定税率廃止」をめぐる問題はマニュフェストを修正した以上、その理由を説明をちゃんとすべきだと指摘したのみだった。
「新党」については、「日本創新党」と「新党改革」の名前を忘れるどころか、自民党からの分裂だから同党内部の問題に過ぎないといった程度にとどめ
参院選についても、道あゆみ氏の他のもう一つの候補者の名前をまた忘れ(小西洋之氏)、民主党が1議席も得られない苦しい選挙になると述べたのみだった。
話を聞き終えて思った。
自分たちの路線や政策について検証や自己批判ができないどころか、どうしてこのようなマニュフェストを作ったのかという説明はないし、
そして本当に民主党が変わったのは「小沢」がすべて悪いのだろうか。そんな疑問すら感じた。
この後の質疑応答を聞いてそのモヤモヤ感がさらに広がったのだ。
(つづく)