今週のお題「卒業」

卒業式シーズンを迎えるとは季節の早さを感じさせますが、(年をとると時間が経つのが早く感じるともいいますが)私は高校時代、卒業式には出られませんでした。というのも入試があったために卒業式には出られなかったのです。同年齢の人口が多くて厳しい大学入試でした。一般推薦と一般入試合わせて9回も受験をしました。1つの大学に3度も受けたこともあります。でもあらかじめ頼んでおいた合格番号を知らせる電報をみるたびに「サクラチル」を繰り返し「やっぱり入試は甘くはないなあ。考えてみれば予備校の本科生試験にも失敗したし。浪人確実かな。」とへこんでばかりいました。こんな毎日ばかりでしたから卒業式のことなんて考えてる余裕なんてありませんでしたね。そして卒業式の日、これがだめなら浪人決定と最後の入試(10回目)に臨んだ私は3日後に卒業証書をもらいに学校は行きましたが、卒業云々よりも浪人になるための手続き(ようするに予備校本科生になるための手続き)のことばかり考えていました。そしてその手続きがすべて終わって脱力状態になっていたある日、我が家に郵便が来ました。それは「國學院大學法学部2部入学試験合格通知」だったのです。「やったぞうー!!!」その中身を確認した私を家じゅうをジャンプしながら喜びました。母親には「家が壊れちゃうわよ」と呆れられましたが、私にとっては「劇的サヨナラ勝ち」のような合格、そして卒業でした。浪人になることの不安を考えると一仕事終えたことの安堵感と同時に、「もしもこの入試を受けずに卒業式に出ることを選んだら・・・」と思うと今でもその時に感じた複雑な思いは忘れられません。その後私は1部転部試験を受けて4年後留年なしで卒業しましたが、その時も慌ただしかった。なにしろ卒業式の翌日は就職先の集団研修の初日だったんです。それでも式が終わったらサークルの仲間と後輩とで焼肉を食べて、その後カラオケボックスに繰り出してしこたま酒を飲みました。私の場合は卒業式よりもその前後の思い出ばかりですが、ところで今週の「侍チュート」見ましたか。家族が卒業式の「呼びかけ」をやるコントでオードリーの若林が春日のタレこみでロシアパブのことをバラされたりしていましたが、卒業式といえば必ず在校生と卒業生が向かい合って「呼びかけ」をやらされる。しかもそのために何週間も練習をやらされる。いったいなぜなのでしょうねえ。父兄たちは感動するでしょうが、やらされるほうは感動どころか卒業式が終わるころにはもう「疲れた」それしかなかったですよ。小・中学校のころの思い出の1つです。