「空襲被害者救済法」がなぜできないのか?

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いまや「赤木ファイル」を巡って

国会の閉会中審査を行うべきだと野党が訴えて

与党は逃げの一手を打っているばかりだが、

赤木ファイル巡る麻生氏発言を一部削除「言い間違えた」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(社説)赤木ファイル 佐川氏は真相を語る時:朝日新聞デジタル (asahi.com)

だったらこっちも閉会中審査をやってほしい。

東京・大阪など第二次世界大戦(太平洋戦争)中の

空襲被害者を援護するための救済法制定のことである。

 

あの大きな戦争では「進め一億火の玉だ」と、

国民総動員で戦争へ向けてまっしぐらで

都市部で大きな空襲を受けても

「火が出たら消せ。逃げることは許さない。」

これが強要されたことで、

多くの死者を出し、

生き延びて助かっても

体に大きな障害を抱えて苦難の戦後を送った

被害者を多かった。

しかし元軍人(軍属も)のみに恩給は出るのに

民間人であることを理由に

敗戦国であることの受忍論を押し付けられた。

これは許されないと

被害者たちが一つになって

救済法制定を訴え

超党派の国会議員連盟が生まれ

国を相手取って補償を求める裁判を起こしている。

しかし裁判は最高裁で敗訴が確定。

あとは法制定を国会で成立させるしか道がなくなった。

 

上の写真は東京新聞10日朝刊の特報面だが

今国会の成立を目指して

民主党政権に提出した法案を修正して

「受給資格は障害者に限る」

「受給額は一回きりの50万円」に絞り込み

全野党の賛同を得たが

自民党内の調整がつかなかったことで

法案提出は断念させられた。

 

2005年に戦後補償は終わったとする

政府与党間の合意を

他の戦争の補償に拡大する懸念があるからだそうだが

なんと前者は2010年にシベリア(抑留)特借法で

覆されていている(予算は23億円)。

しかも後者は民間人が戦争被害を最も負ったのは

あの時の大戦だけだから屁理屈もいい所である。

 

「希望が大きかったために残念ですが、

 あきらめるわけにはいかない。

 必ず次の国会で成立を。」

東京大空襲で母親と二人の弟を亡くした

河井節子さん(82歳)のコメント。

生きている限りあきらめない。

これは金額の問題ではないのだ。

戦争を無理矢理推し進めて

国民の命と財産を守らなかった

あのときの「日本」の歴史を

残すための「闘い」なのである。

「旧軍人・軍属には50兆円」「民間人にはゼロ」戦後補償の差を示す、あまりに残酷な数字(栗原 俊雄) | 現代ビジネス | 講談社(3/6) (ismedia.jp)

東京大空襲とは – 東京大空襲・戦災資料センター (tokyo-sensai.net)

 

10万人死亡「東京大空襲」の翌朝、政府が何と言ったかご存じですか(大前 治) | 現代ビジネス | 講談社(1/4) (ismedia.jp)

 

 

「ワンカップ大関」志村けんのつづきと柴又・京成線・鉄道写真

おとといの夜、ワンカップ大関

志村けんバージョンを呑んで

その翌朝、空いたカップを見ると、

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「イヤなことがあっても

 思いっきり笑えば忘れられる。」のつづき。

 

「『笑うのは人間しかできないことですから。

 これがなかったら人生やっていけない。』

 少しでも、そういう笑いをつくって

 人の役に立てればと、

 志村さんは考えていたそうです。」

 

確かに。

志村けんの笑いは年齢・性別・国籍を越えて

みんなに喜びを与えただけではなく

生きることの本当の意味を教えてくれた、

そのような仕事をずっとやってくれたと思う。

一時は教育上よくないと言われて

子どもに見せたくない番組の1位まで

叩かれた「8時だョ!全員集合!」も

いまでは昭和のテレビ史に残る金字塔になり

平成になっても「だいじょうぶだぁ」などで

その仕事に磨きをかけ続けたのも

笑いがないと人生はやっていけないという

簡単だが忘れられてしまう

人間としての願いが

あったからかもしれない。

 

志村さんの懐の深さを

改めて感じた。

 

 

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私は鉄道写真や「乗り鉄」で

忘れていた人間としての感覚を取り戻している。

子どものころからの趣味で

日頃の憂さを晴らしているということで。

きのうは北千住で床屋を済ませたあと

「しょうがや」というチェーン店で

目玉焼き乗せやわらか生姜焼き丼の大盛り(700円)を

食べて、京成関屋(東武牛田)まで歩いて

そこから高砂まで行ったところで

柴又駅前の再開発が終わったと

東京新聞の記事で読んだことから

自分の目で見て見ようと柴又へ。

で、見て見ると以前あった居酒屋や焼きそば屋、

駅そば屋の店舗の面積が広がって入りやすくなったのは

いいのだが、やっぱり駅舎の全体が見えにくくなって

多少窮屈になった感じだ(ファミマとタリーズは余計だ!)。

でも寅さんの銅像で写真を撮る人も多く

賑わいは相変わらずといったところ。

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高木屋老舗で草だんごを買って

帝釈天でお参りをして

また柴又駅に戻った時に撮った一枚。

京成金町線高砂からここまでは複線。

そしてここから金町までは

「帝釈人車軌道」から続く単線区間

だから余裕でこの一枚を残すことが出来る。

もっともやや駆け足で金町行きに乗ってしまったが。

そして金町から家路は常磐線で。

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松戸駅に近づく寸前の車内で

貨物列車をけん引した

EF66形を見たのでパチリと。

貨物の機関車はダイヤを事前に知らないと

偶然のチャンスがないと撮れない。

ラッキーだった。

 

帰宅後、録画した

BSーTBSの「噂の!東京マガジン」を見たら

撮り鉄がゴミをポイ捨てしたり

近くの家から脚立を盗んで撮影に利用したり

信号の遮断機に登ったりと

ルール違反を平気でやる輩が増えたと

やっていた。

地域の住民は町おこしになるから

来てくれるのはいいが

迷惑をかけることは勘弁してほしいと。

当然だ。

社会人としてのモラルがない人に

鉄道写真を撮る資格はないのだ。

 

2つの「志村けん」 - shiraike’s blog (hatenablog.com)

期間限定「ワンカップ大吟醸180ml瓶詰(志村けんの言葉ラベル)」発売!|大関株式会社 (ozeki.co.jp)

高木屋老舗 柴又帝釈天 (takagiya.co.jp)

<写真特集>レトロな柴又駅前一変 「開放感が失われちゃった」 商業施設の整備完了:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

駅の危険な「撮り鉄」、鉄道会社は規制できるか | 法律で見える鉄道のウラ側 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 (toyokeizai.net)

The 66 ~EF66の解説~(100番台登場と0番台更新工事) (bbbn.jp)



 

 

 

 

2つの「志村けん」

東京五輪を強行的に開催されようとして、

コロナ感染押さえ込みのバブル方式とやらが崩壊し、

「表現の不自由展・その後」が右翼の暴力で

開催が危ぶまれるところまで追いつめられ

赤木ファイルが公開されても

政局の焦点にもならない。

こんな怒りと焦燥のなかで

晩酌に買ったワンカップ大関

志村けんバージョン。

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「イヤなことがあっても

 思い切り笑えば忘れられる。」

さすがにマスクをつけたままでは

大きな声で笑えない。

でも時には笑みを浮かべる余裕さえあれば

心が追いつめられて爆発することはない。

そうだ、許せないものへの抵抗は

怒りだけではダメなのだ。

それにしても

いい言葉を残してくれたなぁ。

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このワンカップ

先週日曜日に買って

昨日の夜に飲んだが

その日の報道特集

志村さんの銅像が完成し、除幕式が行われたことを知った。

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この「アイーーン」のときの

この笑顔。いいんだよなぁ。

大人になるってこういうことなんだよなと

ふと思った。

 

今度、志村さんに会いに東村山に行こう。

「アイーン」ポーズの志村けんさんにファン全員集合! 高木ブーさんも感激 東村山に銅像完成:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

志村けんさん銅像「3、2、1、アイーン」お披露目、故郷東村山市で除幕式 - 芸能 : 日刊スポーツ (nikkansports.com)

「表現の自由脅かす」批判 吉村知事発言に主催者側:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

野党、森友調査報告書の修正要求 「佐川氏指示の明確化を」:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

誰がリンゴをつぶしたか 「任務」を完遂した中国機関:朝日新聞デジタル (asahi.com)

 

もはやウーバーイーツ「お前は既に死んでいる」

沖縄慰霊の日(23日)の東京新聞の社会面。

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警視庁組織犯罪対策一課が

不法滞在のベトナム人を働かせたとして

ウーバーイーツの日本法人

Uber Japan(ウーバージャパン)」の

元代表の女性(47歳)とコンプライアンス担当の女性(36歳)と

会社自体を書類送検したという。

これには驚いた。

コロナ禍で失業した人が

ウーバーの配達員になって日銭稼ぎに血眼になっているのに

なぜベトナム人を使うのか。

これには疑問を感じたからだ。

スマートフォンさえあれば

簡単に登録が出来るとしても

ID取得の段階で

「これは怪しい」と見極めが出来て

然りだろうと思ったからだ。

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同日発売(24日発行)の日刊ゲンダイの記事を読んでみると

驚愕の事実がわかった。

技能修習生で来日した男女2人はすでに在留期間は過ぎていたが

ブローカーを通じて入手した他人名義の在留カードから

専用サイトに不正登録をしていた。これが去年の6~8月のこと。

しかもこの2人だけでなく

昨年だけでも184件の不法滞在が摘発されたというから

会社ぐるみで隠ぺいしたと言われての仕方がない。

しかも警視庁はウーバー側に3度行政指導を行ったが

1・2度目は積極的に偽造書類の見極めを教示してほしいと

積極的だったのに対し、3度目は在留カードの真偽や

本人確認の徹底を求めながらも

改善されなかったことから

今回の書類送検になった。

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(今年1月のテレ東「カンブリア宮殿」より)

 

多様な生き方を選んで

ウーバーイーツで働いている人を

これまでマスコミはずいぶん取り上げていたが

今では人手不足で外国人に手を出したということか。

もっとも、働きたいといってる人を拒むことは

出来ないと言えば言い訳になると思ったのだろう。

しかしいまやウーバーの配達員による

交通違反が続出するようになり

他の外資系の配達アプリが続々と進出するようになって

ウーバー自身が経営的に追い詰められたのかもしれない・

現に日本法人は

ウーバージャパンから「ウーバーイーツジャパン合同会社」に

運営法人が移行され

前の会社の代表の女性がそのまま実質的な代表に収まって

コンプライアンス担当の女性は退職。

その女性は容疑を認めたが

代表のほうは「知らない」と否認をしているそうだ。

きのうのカンブリア宮殿 ウーバーイーツを追及したんだけど・・・(?) - shiraike’s blog (hatenablog.com)

 

もはやウーバーイーツは北斗の拳じゃないが

「お前は既に死んでいる」だ。

それでもお金のために

ウーバー配達員の登録をする人間は後を絶たないだろう。

なんとも悲惨な話だ。

決して外国人だけの問題ではないのだ。

 

ウーバーイーツを書類送検、“脱法体質”に司直の手…配達員の管理不十分、看過できず (biz-journal.jp)

ウーバーイーツユニオン | UberEatsUnion

(沖縄)キャンプシュワブにも「遺骨」が眠っている

沖縄・名護市の辺野古地区は

「埋め立て」が大きな問題になっているが、

ここにある米軍「キャンプシュワブ」が

かって沖縄戦の後に

死から逃れた住民を収容した施設があったこと。

これはあまり知られていない。

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きのうの東京新聞こちら特報部」は

この歴史を証言取材などで明らかにしている。

 

沖縄市の森松長孝さん(87歳)。

1945年6月下旬に

辺野古沖の「大浦崎収容所」に入った。

地上戦が行われた時は祖父母とともに

本部町にいたが家は焼かれ

米兵に見つからないように身を潜め

先に捕虜になった母から「もう出てきても良い」と

伝えられたのがきっかけ。

原っぱにテントが付けられ

食料は1日におにぎり一つ。

いつも空腹で家のあった本部まで芋ほりをして

持ち帰った分を分け合ったが

女性や子どもが強制的に収容されたため

マラリアなどで病死、またレイプまで起きて

劣悪な環境だった。

その死者の数はキャンプシュワブの建設などで

まったく調査されず

死んだあとの遺骨も家のあった場所に

持ち帰れなかったこともあった。

いまでもその骨が基地の底で

眠っているかもしれないのだ。

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あの「ガマフヤー」の具志堅隆松さんは

大浦崎収容所の元入所者に伝わる小唄の一節

「恨みは深し四百の魂は眠る」に着目し

摩文仁の「平和の礎」に刻まれた

「大浦」での死者は約100人。

残った300人余が収容所で命を落としたのではと。

2016年には戦没者遺骨収集推進法で

遺骨収集は「国の責任」と定められたが

なんと大浦崎の跡地で1回だけ行われた以外は

米軍基地内で調査が行われたことがないと。

厚労省の担当者によると

知っている元入所者が「ここに埋葬した」という記憶を

たどるなどして具体的な情報に基づいて行うとしていたが

ここまでたどり着かなかったということだ。

 

「沖縄の精神文化は、自分の命が

 死んだ人によって生かされているという思いが強い。

 埋葬場所がいくつもあったはずで、

 ちゃんと調べずに放置しておくのは

 死者に対する冒瀆(ぼうとく)だ。」

(名護市教育委員会市史編さん係・川満彰さん)

 

しかし、いまは埋め立て工事を巡って

国と住民の対立が続くなかで

調査再開の動きがなく

さらに糸満市の南部戦跡からの土砂が埋め立てに

使われるかもしれないということで

ますます住民側の怒りが拡がっている。

 

本当ならばすべての遺骨を収集して

その霊を慰めるための努力を優先するのが

国の義務だ。

しかしアメリカにおもねり、

中国の脅威を利用して

このような人としてやらねばならないことを

国家の力で大きな蓋をかぶせようとするのは

絶対に許してはならない。

ちなみにわが地元の近くの習志野市(千葉)では

第一次世界大戦下の

ドイツ人捕虜の慰霊祭を2018年に実施している。

どうして沖縄はこんな風にいかないのだろうか。

 

敗戦国に対する仕打ちとして

許されることとは言えないでしょうに。

 

(お詫び)きのうのブログで

「万物津梁」と書きましたが

「万国津梁」の間違いでした。

訂正の上お詫び申し上げます。

大浦湾一帯の収容所 ~ マラリアと飢餓と一面の墓標 - 米海兵隊公式 HP がキャンプシュワブの沿革から大浦崎収容所を削除の件 - Battle of Okinawa (hatenablog.com)

シュワブ内に残る収容所跡、米軍意向で保存せず 施設建設予定地 - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト (ryukyushimpo.jp)

「ガマフヤー」具志堅隆松さんの知らなかった発掘(沖縄戦) - shiraike’s blog (hatenablog.com)

今年はテレビで 沖縄全戦没者追悼式

ああ、

摩文仁の丘は雨が降っていた。

昨年も朝は雨が降っていた、6月23日。

その前日は激しい雨の中、辺野古のキャンプシュワブ前や

琉球セメントの工場と桟橋を結ぶ道にあるバス停に佇んで

埋め立て工事が進む事実を見つめながらも

あわや風邪をひくところだった。

傘をさしても全身ずぶ濡れだったから。

しかしその翌日になると

必ずといっていいほど

戦没者慰霊式に近づくころには

雨がやみ、光が差してくる。

あの日も暑く日差しがきつかったのだろうか。

そう思わせる慰霊の日。

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(これは去年の写真です)

しかし、今年は式典が始まっても

雨は降り続いたまま。

コロナ禍ばかりではない

地上戦で犠牲になった「英霊」ではない

「犠牲者」たちの悲しみ、そして怒りと嘆きの

雨そのものだ。

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(NHKテレビの映像より)

玉城デニー知事の「平和宣言」

そして宮古島市立西辺中学校2年の

上原美春さんによる「平和の詩」。

これらを聞いて初めて知ったうちなーぐち(沖縄方言)、

「みるく世(ゆー)」。

平和な世界を意味する言葉だった。

 

平和であることが当たり前なら

この言葉を使うことは少ない。

むしろ「ない」という方が一番良い。

しかしこの言葉を使ったことは

ウチナンチュ(沖縄人)は私を含むヤマトンチュ(本土の人間)よりも

国際情勢の激変で

いつ自分たちが76年前のあの時のように

平和が脅かされることを

強く感じている。

むしろ私たちが鈍感になっていないかということである。

 

もちろん防衛力の強化と日米安保体制の充実で

脅威を振り払おうとする考えもあるが

琉球・沖縄はこの日も

そのやり方を拒絶した。

「チムグクル」「万物津梁」

最後は対話と強調こそが平和へ導く

最良の道であり

それが地上戦で失われた命の思いに応えることだと

訴え、誓った。

 

「みるく世ぬなうらば世や直れ」

宮古島民謡・豊年の歌の一節より)

 

上原さんが朗読の中で唄った。

そして「平和は自分の手でつくるのだ」と。

 

沖縄の誓いは日本の誓い。

はっきりとそう言える日が来るまで

さらに歴史と事実に目を向けていこう。

決してその記憶を風化させないために。

玉城知事「戦争体験、後世に語り継ぐ」 沖縄・慰霊の日:朝日新聞デジタル (asahi.com)

沖縄・辺野古ハンストに賛同の声 都内で支持者らが集会 地方議員らは防衛省などに要望書提出:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

「みるく世を創るのは私たち」 追悼式典で平和の詩を朗読した中学生が決意 沖縄慰霊の日      - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト (ryukyushimpo.jp)

 

 

ピエール瀧さんを覚えていますか?(沖縄慰霊の日に)

コロナがなければ、

というより緊急事態宣言がなければ

いまごろ沖縄にいたはずだった。

このブログで何度も書いた

「ガマフヤー」の具志堅隆松さんは

再び県庁前でハンストに入ったとニュースを見た。

「沖縄戦の遺骨が混じった土砂を新基地建設に使わせない」具志堅さん、再びハンストを開始 | 沖縄タイムス+プラス プレミアム | 沖縄タイムス+プラス (okinawatimes.co.jp)

なんともやり切れない。

遠くから応援することができないとは

辛い。きょう沖縄慰霊の日。

 

しかし、話題を変えなければいけない。

そのニュースを知った昨日の東京新聞社会面に

大きく出ていた記事。

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2019年3月に覚せい剤所持で逮捕された

ピエール瀧さん(執行猶予付きの有罪確定)が出ていた

映画「宮本から君へ」が、

突然、文化庁所管の独立行政法人

日本芸術文化振興会」(芸文振)からの

助成金交付が打ち切られたことで

制作会社「スターサンズ」が不交付決定の取り消しを求めた訴訟。

おととい東京地裁で判決があり

裁量権の範囲の逸脱、乱用した違法な処分」として

原告勝訴となった。

このケースは初めてだそうだ。

 

もっとも犯罪者が出ている映画に

助成金を出すなんてとんでもないという声もある。

あの時はピエール瀧さんが現行犯の逮捕ということで

ワイドショーや週刊誌は集中砲火状態で

テレビからは事実上の永久追放。

その中で「宮本から君へ」はどうなるのかという関心が

一部にあったが、結局出演シーンをカットせずに公開。

実は芸文振はスターサンズにカットなどの再編集を求めていたと

判決文の中にも出ていて、

清水知恵子裁判長はそのことについて

助成金を受けるために意に沿わない再編集をすることになれば、

芸術団体の自主性が損なわれる」と判断し

不交付とする合理的理由があるとはいえないと。

もちろんこれには映画・芸術関係者から

喜びの声が上がっている。

さらにスターサンズは「新聞記者」の制作を手掛けたことから

権力からの圧力がかかったのではと言われたことから

「この問題が映画界にもたらした萎縮効果は大きい。

 判決によって与えられた武器をきちんと使えるかは

 作り手次第だ。」と監督・脚本家の井上淳一さん。

その井上さんも

「学術会議の問題しかり、以前ならありえないところまで

 『お上』が介入するようになってきた。

 きちんと声を上げて闘った原告に敬意を表したい。」と。

 

いまやピエール瀧さんはすっかり名前が忘れられた存在だ。

芸能界では以前にクスリで逮捕された大物が

謹慎期間を経て復活して人気が復活した例は数多い。

(もちろん海外でも)

しかし、彼はいまだに復活の声を聞かない。

「宮本から君へ」はテレビドラマ版を含めて

見たことがない。(漫画の原作は少し読んだ)

でもその作品でも演技は本物であると信じたい。

携わった多くの人々もそう思っているはず。

それを確かめるための「権利」を奪うことは

お上であっても許されるはずはない。

これこそが

憲法上の「表現の自由」における

「芸術の自主性」の尊重であるはずだ。

 

今度レンタルかPrime(Amazon)なんかで見ておかなければ。

記事を読み終えてそう感じた。

 

「表現の自由を尊重した画期的な判決」と原告 ピエール瀧さん出演映画への助成金不交付違法判決に【動画】:東京新聞 TOKYO Web (tokyo-np.co.jp)

宮本から君へ : 作品情報 - 映画.com (eiga.com)